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心臓冠動脈狭窄によるカテーテル検査とステント留置術体験 -施術と退院編-

『 心臓冠動脈狭窄によるカテーテル検査とステント留置術体験 -検査と入院編-』の続きです。
 人間ドッグの心電図異常をきっかけに見つかった冠動脈狭窄をカテーテル(経皮的冠動脈ステント留置術)で治療することになった体験と、その経験から学んだ事を2回にわたり記載します。だれかの役に立てば幸いです。

・2021/12/17 
 いよいよ1泊2日の入院。朝10:00に病院に行き入院の手続きを済ませ、その後すぐに病床階に移動して病室入り。病院着に着替えたのですが、当日に手術なのですぐ手術着に着替えて、看護師さんから設備やこれからの流れの説明を受けました。そして手術まで点滴を受けて待つことに。 

手術着

 両手足の動脈にマジックでマーク!そして別のところから点滴開始…。

点滴開始

 手術着の下はT字帯という”ふんどし”(笑 )のみを着けるように言われてましたので、事前にドラックストアで購入したブツを装着!不思議な感じ。

ふんどしと言う世代は、Tバックみたい⁉︎と言う世代にギャップを感じる

 手術にはまだ時間があるので、しばし横になり、点滴の落ちるのを眺める。入院した病院は新しく、廊下も広く小道のよう。病室は四人部屋だけど1人当たりのスペースが広く窮屈さはない。幸いにも窓際なので外の景色を観る事ができ、ここが病院のベッドなのが不思議な感じ。刺さった点滴の針が少し痛いけど、まるでホテルの部屋で一休みしているような気になる。ただ、点滴がポタッ、ポタッと落ちるのが唯一、時を刻んでることを知らせてくれている。その向こうの窓には、雲が流れる空が見える。向こう側の世界とこちら側の世界、明らかにいつもと違う世界にいる感じはするのだけど。雲がゆっくり流れ、でも時間が止まっているように感じるが、それは違う時間が流れているからなのかも。こちら側と向こう側…世界はそれでも確実に動いている。点滴が落ちる。なぜなのか、また向こうに戻れたら良いなとふと思った。。看護師さんやスタッフの方々が明るく、優しいのが安心する。

窓の外を流れる雲たち

12:30 「手術室に入室しますよ。」という呼びかけで、ベッドから起き上がり、移動準備。点滴をお供に徒歩で手術室に移動。今日は「右手の動脈からカテーテルを入れます。」と再度説明を受けた。ある意味、リストカット…なのか?とぼんやりと思う。マーク済の動脈からカテーテルが挿入される。

カテーテルが挿入される動脈はマーク済

  手術は、部分麻酔をして行われた。麻酔の注射を数か所手首あたりに打ち、後は感覚がなく痛みもなかった。二の腕の内側あたりに挿入されたカテーテルが動くのを感じた。ちらりと見えた自分の腕に結構な血が付いていたけど、画面越しに心臓と血管が見える以外に視覚的に手術を感じることはなかった。先生が状況を説明してくれるのが進捗を知る唯一の情報源だった。 カテーテルを挿入して、実際に狭窄してる部分を確認。硬いなぁと言ってたので、硬さもわかるみたい。長いやつが入らないみたいで苦労してるような感じがした。心臓の他の血管は綺麗だと言われた。やはり実際に見るのは大事なんだなぁと思い、ふと天井の風景画に気が付いた。ここに。。

止血のためにTRバンドを装着


14:45「終わりです。」と 先生の声で、看護師さんスタッフの方々が、片付けと、腕の処置をして手術は終了。ゆっくりと起き上がり、病室への戻りは、車いすで移動。歩けそうだったけど、「車いすで行きますよっ!」ということでおとなしく。無事終わってよかったですね。と言われたけど、まだ実感がないフワフワとした感じ。。 思ったよりあっさりと終わった。

  手術後1-2時間してから、先生が手術の説明を病室に来てしてくれました。写真とイラストで、血管の状態と挿入したステント、広がった血管の画像。。自覚症状がないけれど、「ご安心ください」と聞いてホットする。先生の、プロの言葉は心強い!ありがとうございます。しか言えなかった。

ステント前の狭い血管
ステントを入れた位置をイラスト化

 「健康については、自分だけは絶対大丈夫ということはありません。生きていることは幸運の積み重ねであり、生きていれば具合が悪く(病気)なるし、必ず死を迎えるものなんです。永遠でないから尊く大切なんです。」と忘れません。

18:00 夕食: ウトウトと寝てるような、ないような状況で、「お食事です」という声で目を覚ました。そう、朝食と昼食抜きだったのを思い出し。空腹感からの食欲も目覚めた! が。。。配膳された食事は夕食という概念を吹っ飛ばしてしまうぐらい衝撃的だった。。術後食らしい。瞬殺で終わらないように、良く味わっていただきました。食べれることがありがたく。感謝!

パンが2つ。。朝食なのか??

 食後、TRベルトの圧(空気圧?)を緩めた。動脈にカテーテルを挿入するため血管をカットし、また血液をサラサラにする薬を飲んでいるために傷口は固まりにくく、塞りにくいそう。「これ、血が止まらなと退院出来ません。」と。。このためにも術後すぐに退院できないようです。

固定された手首とTRベルト

  「何かあれば、呼び出してくださいね」と。トイレは自分で行って良いとのことなので、お世話になることはないか・・。

ナースコールのボタン

 22:00 消灯: 4人病室なので、夜中にナースコールや監視機器のアラームが鳴る。うるさいと捉えるか、頑張れと捉えるか、同志として一体感を持って過ごすのも大切と思うが、イビキもあったりするから、時には耳栓が必要になるかも。 自分は明日には退院できるだろう。まだ退院できない人はどのくらいいるのだろう。。色々と考えているうちに寝てしまった。。途中TRベルトの圧抜きやトイレで一度起きたけど6:30ま寝ることができた。。
   そしてTRベルトは無事に外すことができた。止血もOK。

TRベルトから絆創膏に変わる

7:40 点滴終了: 点滴も終了し、針を外す。両腕が自由になりなんかとても解放感があり、嬉しい。

点滴の跡も絆創膏

8:00 朝食: 朝食らしい朝食。ゆっくり、味わいながらいただきました。

サラダかフルーツが欲しい。。

10:00 退院: 朝食後、着替えと身の回りの整理をして退院待ち。
 1泊2日でしたが、お世話になりました。ありがとうございました。

外した心臓の監視装置

経験から学んだこと:
1.入院、手術給付金(成人病特約)付きの保険に入っていて良かった。
2.高額療養費制度は凄い! 事前に限度額適用認定証交付を受けること。 
3.人間ドックで見つかる病気は、進行しているケースがほとんど。
 オプションで血管ドック(心臓、脳など)を受けないと早期発見は難しい。
3月の検査ではOKで、10月でBadなのでわずか7か月で進行してました。もし1年後であればその間に発作に襲われていたかもしれません。

  幸運にも生きながらえた。健康診断で心電図異常が見つかり心臓冠動脈造影CT検査を受けて冠動脈狭窄が見つかり、カテーテル手術を受けました。狭心症&心筋梗塞の一歩手前のかなり切迫した状態で、自覚症状がなくランニングしてたり、運動してたのはかなり危険で、貴方はラッキーだったよとお医者さんに言われました。それは忍び寄ってきます。特にコレステロール高めの方は気をつけてください。
                                                                                                           おしまい。

退院日も晴れてた

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