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万倍な彼ら

わたしという存在を認知しているひとが100人いるとしたら
その万倍以上、知られて生きるひともいる

注目されて生きることの重みを
わたしは経験したことがないけれど

どんなに素敵なひとであったとしても
むしろ素敵なひとであるからこそ
羨望とおなじくらい
あらぬ妬みを受けるだろうと
想像する

うらやましすぎて
にくらしい

不特定多数のひとを迎えるお店も
表現者も

誰かを喜ばせたい
サポートしたい
知ってほしい、伝えたい
その想いが強ければつよいほど
結果じぶんを多くに晒すことになる

誰からも好かれることなんてないとはいえ
たいしてじぶんを知らないひとから
訳の分からない難癖をつけられるなんて
不当だなあとおもう

わたしなら、くやしくてかなしくて
暴れてしまうだろう

それでも万倍な彼らは
すずしい顔をして今日を重ねる

あと数センチ先まで声が届くように
スープの色がもっと澄むように
絵の具に入れる水一滴の加減に
ことばの輪郭に

明日を見ている

ひろく
ふかく
うつくしく

ねたましいほど
かっこいい

ああ



なにが書きたかったんだろう


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