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表現の仕方を見直すことに

滋賀県・京都府・兵庫県・大阪府・奈良県と、どんどん研究を進めて図化してきたわけですが、いろいろとモヤモヤすることが増えてきました。

例えば奈良県の図です。

やたらと南部の田舎部分が目立ちます。
今やろうとしていることは、都市圏の調査であり、田舎の地名をたくさん覚えることではありません(とかいいつつ、この土地のあたりが気になってYouTubeで検索して旅行気分を味わっていましたが(笑))

次に兵庫県の図です。

改良前(クリックで拡大します)

奈良県と同じように、田舎部分の地名が目立ちます。
あとは、この色の塗り分けがどうもしっくりこないのです。
神戸市の色は、薄くしつつではあるものの丹波市の西まで北へずっと伸びています。しかし、この一番北から順に並ぶ3つの市町については、神戸市に通勤通学する人が5%にも満たないのです。自分の市か隣の市に動いているだけであり、実質神戸市とつながりがないのです。なのにどうして同じ色となるのか?

そこで改良したのが次の図です。

改良後(クリックで拡大します)

田舎部分の地名が目立ちすぎる件については、10%移動の矢印が0~1本流入にとどまるときは、明朝体の小さめの文字であらわすことにしました。すると北部では豊岡市だけが太字のまま残りました。いい感じに見やすくなったと思います。

あと、神戸市と同じ色の丹波市の西辺りについてのモヤモヤです。
最初は定義を見直して色を別の色に塗り替えることができないかだいぶ考えました。でもこれがなかなか難しい。
行き詰ってきたところで、

「そうだ、とりあえず、矢印引いてあるところに地名を加えてみよう」

となりました。その結果できたのがこの図です。
不思議なことにこれで一気にモヤモヤが取れました!
これなら許せるって思えたからです。

地名がない場合、どうしても同じ色の一番近い地名「神戸」を頭が拾ってしまいますが、それでは実態を伴っていない。でも、矢印の先にちょっと地名を入れるだけで、このあたりは神戸とはほぼ無関係なんだなと頭が思う。これはいい作戦でした。

同時に、矢印の先というのは一定の人の集まりがあるところであり、これを大切にすることで、都市圏調査っぽくなるのではないか。やってみるとまさにその通りになり、田舎の地名を覚えるための作図からはさようならです。
うまくいきました。

モヤモヤを解消しながら図の純度を上げていくという作業もいいものですね。すっきりしました。

これまでは自分の中の謎ルールで、矢印が複数集まる市町村のみに地名を書き入れていましたが、今度のルール改正で、1本でも矢印が流入していればそこの地名を記すということにしています。ただし文字は煩雑さを避けるため明朝体の小さめの文字にしました。

よっぱはおもに兵庫県辺りで仕事して生活することが多いので、実感として分かります。今の図のほうが前のよりもかなり実態を反映しているなと。

最後にもう一度改良済みの図を載せておきます


他の府県についても近いうちに新しいルールで図化し直してみたいと思っています。どんなふうに図が改良されるかが楽しみです。


おわり

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