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ようやく奈良県の図を改良

地域区分の試みを始めてから、近畿各地の府県について順調に研究を進めてこられたのですが、5府県目である奈良県で、一旦研究がストップすることになりました。原因はこの図です。

奈良県(2015年)※図は改良前

これまでの定義通り、忠実に作成しているわけですが、これでは図の作成の目的がさっぱりわからないような仕上がりです。このままではあかんやろってなるわけです。

というわけで、しばらくは図の改良の仕方について、いろいろと考えることとなり、ここ数回の記事で経過を記してきましたが、いろいろ考えて定義を見直した結果、今日ついに、奈良県の図を改良することができました。

奈良県(2015年)

完全に、よっしゃ!ってなるような図ではないですが、だいぶマシになったのではないかと思います。

前回までで紹介してきた改善策に加え、今回は、山間部の村について、図を見やすくすることを考えました。「完全独立型」という新たなタイプを設定し、ほかの市町村とは分けて考えることにしたのです。「完全独立型」の定義は下の通りです。

「自市町村内への通勤通学率が8割を超え、かつ、自市町村からある特定の市町村への通勤通学率が5%未満、かつ、ある特定の市町村が自市町村に向けて通勤通学する人が5%に満たない」

文字で書くと、ひじょうに分かりにくいので、また後日、各種定義づけについてはエクセルの表を示しながらまとめたいと思います。今回はとりあえず工夫した点だけ書き残しておくことにします。

「完全独立型」の市町村は、仕事や勉強について、市町村境界を越えてまで移動する人が稀であり、同時に、その逆、つまり自分の市町村に仕事や勉強目的で日常的に市町村境界を越えて移動を繰り返している人もひじょうに少ないという市町村です。このような場所というのは、人口がある程度ある地域では起こりにくく、仮にそういう市町村があったとしても、連続して隣り合うことは稀です。

今回この定義に従って、滋賀県・京都府・兵庫県・大阪府についても見直してみましたが、「完全独立型」があてはまったのは京都府の京丹後市ただ1つでした。それに比べて、奈良県の吉野地方は5つもの市町村が該当し、しかも隣り合っています。

ということは、もはや市町村界を太線で区切るというようなことにあまり意味がないのではないか。図を見やすくするためにもこの太線はやめて、逆にこのあたりをひとつの地域としてくくってしまうことで、実態を把握した見やすい図にすることができるのではないか、と考えました。

そのため、南部の5村については村境の太線がありません。そして「完全独立型の色はグレー」と決めてしまうことで、ほかの地域の定義づけとの違いで混乱することのないようにしました。結果、だいぶ図をすっきりさせることができたと思います。

もしこの記事、ここまで読んでくれている人がいるとすれば奇跡的なのですが、ほぼこれは未来の自分に向けて書いているような文章ですので、分かりにくかったらすみません。そして読んでいただいてありがとうございました。

おわり

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