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「ポメラ日記40日目(退職、ともの書き暮らし)」


 ライターの会社を今月末で退職することになった。約1年半ほど在籍した。退職の理由は僕が本来得意としているライティング業務に携わることができなくなったからだ。

 もともとこの会社に入ったときには、ライターとして採用されていたのだけど、管理者が入れ替わって、会社の方針も徐々に変わっていき、ライティングの業務よりもデータ入力や文字起こしなどを請け負うことが多くなった。

 僕は下っ端のライターに過ぎないので、上司のさじ加減ひとつで取り組む作業内容が変わってしまう。ライティングの仕事を振ってくれていた以前の管理者はいなくなって、丸ごと体制が変わってしまったので、ここら辺が潮時だろうと見切りを付けた。

 僕がここに在籍していたのはライティングの技術を手に入れるためだった。いまではクラウドソーシングのサイトで1本2000~3000円程度の記事であれば、とくに問題なく書けるようになって実際に受注しているので、当初の目的は果たせたと思う。

 このあとをどうするか、この一ヶ月間、ものすごく悩んだ。ハローワークの求人サイトにかじりついて気が付けば日を跨いでいたときもあった。職場で何度も面談室に入って、コンビニで履歴書を買って、証明写真も用意した。これから清掃の仕事で雇って貰えるところがないか、頭を下げて頼むつもりだった。

 でも、僕がこの人生でほんとうにしたかったことは何か、という問いがずっと頭の中をよぎっていた。十年前から答えは同じだった。僕は文章を書いて生きていきたかった。小説で食べていくことはできなかったけれど、ライターやブロガーとしてなら、もしかしたらわずかに可能性は残されているかもしれない。

 9月に求人が出揃うので、それまでちょうど3ヶ月ある。会社勤務としてのライターは辞めてしまったけれど、3ヶ月だけ思い切り文章を書いて暮らしてみたいと思っている。どうしても首が回らなくなったら、別のアルバイトをしながらものを書き続けるだろう。

 二十の頃から十年続いたモラトリアムの最後の期間になると思う。今年の夏はものを書いて暮らしたい。できることなら、その先もずっと。

 制作途中だった小説はnoteの「創作大賞」にぶつけられると思う。いまは終盤のシーンを書いているところで、脱稿まであと二、三歩というところ。7月17日が最終の締め切りなので、それまでには何とか。小説作品としての投稿は約1年越しになるけれど、中編小説になる予定。

 文学ライター・ブロガーとして独立して、ライフワークの小説も書き進められたら一番いい形になるだろうと思っている。僕が運営している文学ブログ「もの書き暮らし」も、もの書きの執筆に役立つ記事をもっと充実させていきたいと考えているので、よかったら応援よろしくお願いします。

 2023/06/08 17:01

 kazuma


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