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1000人企業へ PART1(1/2)


prologue

当社BWORKSは、現在約70名の社員の方がおります。この1〜2年、新卒・中途でたくさんの人が入社し、見栄え上、割と大きい会社になっていると思います。
今、入社する人にもそう見えていると思うし、なんか安心感感じちゃってないか!?って思う事もあるくらい、大きな組織に見えているかもしれません。
でも僕を含め、まだ人数も少なく規模も小さい時を知っている人にとっては、そんな感覚はないでしょう。
当社が、どのように今の姿になっているのか、どんな考えや戦略があったのか、それを知ってもらった上でこの先どこを目指していくのか、今回はそんな話をまとめたいと思います。

4〜5年前

僕自身、起業して20年が経ちました。
当社、株式会社BWORKSは現在4期目、その間の話はここでは割愛いたしますが、今の前の法人で現在の「通信事業」が開始され、拡大の兆しやクライアントとの関係性など、いろいろと考慮して現在の法人を新規設立しました。

ちょうど5年くらい前、今の前身となる会社でスタートしたのは「通信事業」の「SP業務」、今も仲良くさせていただいている数社のクライアント担当者さん達と一緒に、垂直立ち上げ状態で事業を開始しました。
知らない業界だったので、どんな会社が参入しているのか、他社ではどんなスタッフがその業務に従事しているのか、とても気になるので始めた頃は見て、調べて、してました。
業務を受託しているのは派遣会社が多い業界で、そのスタッフのレベルは決して他業種に比べたら高いと思うものではありませんでしたし、当社がベンチマークするような企業も全くありませんでした。
「これは勝てる」と思っていました。
想像通り、現在も活躍している数名のスタッフの努力で高い評価をもらい、あれよあれよと業務オーダーを増やしていきました。
この間に株式会社として2018年4月に、現在の会社を設立。この頃の大変さは、業務オーダーはどんどん来るけど、もう人がいない!よし、人を見つけた!あ!またオーダー増えた!という状況がずっと続いていることでした。
社員数が少なかったので、人が足りないのはみんなわかってました。
全員が“どこかに人いないかなあ”と、知り合いから仕事を探している人を紹介してもらったりすることを積極的にしてくれました。
そもそも求人なんて出してなかったので、入社する人が殆ど紹介でした。

「選択」することで、腹を決める

そうやって社員も増え、クライアントからも高い評価をいただき、週末のイベント業務に多いては、北海道内の90%以上のシェアを取るようになりました。利益もかなり出てきました。ここで選択を迫られます。
このままただ稼ぐか、
それとももっと何か目指さないといけないのか、

まあ、これを考えて選択すること自体は簡単でした。

「通信SP事業」をやっている会社の多くは、その業務だけをやっている会社が多いです。人を採用し、業務で稼働させ、会社はスタッフに給料を払い、会社に利益を残します。
マネジメントとセールスの教育ができれば、経営のやり方としてはチョロいです。
この業種の会社は、大手派遣会社、または、大体5〜10人くらい雇用している会社がほとんどです。
後者の会社自体が、新しく出来ては消えていく業界です。
5〜10人くらい雇用して、そこから伸びない会社が大半です。
理由は、離職と採用を繰り返すだけだからでしょう。
そういう会社や大手の派遣会社から現場に入って稼働している人達は、3〜4年もすると、「そろそろこの仕事はいいかな・・・」「もう違う事をやりたいな・・・」と思うものです。それで辞めたら、また人材を探して稼働させます。
まあ、こういう経営方法が割とセオリーな業界で、利益出すのは簡単だなと思います。めちゃくちゃ楽です。

「そうやってお金だけ儲けてる会社を作ってもつまらない」
「お金入ったからって、優秀な人が辞めていくのを見て何が楽しいんだろうか」
そう思いました。
採用することに関しても、こんなに無責任な経営スタイルでいいのか?と考えますし、良い悪いは別として、「僕は嫌いな経営方法」だと思いました。
だから、先程の選択肢を選ぶことは簡単でした。
本当に考えるのはそこからでした。
「ここからどうしよう」「会社をどこに向けていけばいいんだろう」「僕の立場は、どこからどの目線で何を考えるべきなんだろう」と、考え出したらキリがない。
そしてその悩み考えていく最終形は、
「僕はこの会社で何がしたいんだろう」となります。

1000周くらい考えた結論

会社創業者にとっては、「会社≒自分」です。
会社否定されると、自分が否定された気分になるくらい。
なので、「会社をどうするか」を考えていくと「自分はどうするか」になります。
「自分は会社を作って、結局何がしたいのか」という事を常々考えました。
何周も何周も考えました。見つけないと、「会社が存在する意味がない」と同時に、「自分自身の価値がない」ということになる。そう思いながら何周も何周も考えていました。
気がつきました。
会社は、「必要とされる組織でないといけない」ということ。
そもそも、僕の会社が無くなっても世の中の誰も困らない、働いている人だって会社がなくなったら一瞬は困っても再就職すれば問題は解決する。
僕の会社があってもなくても何も困らないこの平和な世界に、自分の意思でそこに会社を存在させようとしているわけで、だから自分の意思と努力で、その世界に存在させていただく理由を作らないといけない。
では、僕に作れる「必要とされる組織」はどんな会社なのか?
と考えました。

辿り着いたのは、
やる気を持った人に楽しくやりがいを感じられる職場を提供し、少人数でもいいから「この会社だから、自分は楽しく生きていける!」と思うような人が集まる雇用創出をしよう、それは十分社会貢献にもなるだろう、それができたら自分が生きて働いている意味もあると思えるだろう。
これだな。決まったな。
そんな気分でした。
東北の震災後〜5年前くらいまでの間、僕にとってほんとに苦しい時期で、売上も策もなく僕自身もやばいくらいの収入になった時期、『お金がもっと入ってきたらこんな生活にしよう、こんなものを買おう』そんな事だけをやる気にして頑張っていましたが、もうここで、会社をどうして行くべきかの方向性が明確になってしまったので、お金に余裕ができたらやろうと思ってたことなんて、別にどうでも良いものになってしまいました。
「出た利益は、企業の成長に使う。投資する。」
そう決めてしまいました。

そんな思考の積み重ねにある現在のBWORKSという会社です。
だからこそ、今後も「成長する人がやりがいを持って働ける会社」でいなければいけません。事業内容などは、その後でいいのです。
もはや、BWORKSは僕以外のたくさんの人が主体性を持って構成された組織であり、僕の会社とも思ってません。
だから、今いる社員の人達が守らないといけないものでもあります。

利益をどうするか

設立した3年半前、BWORKS初年度は、そんなこんなで、通信SP事業がバシバシ成長していき、利益がかなり上がっていました。
社員の給料も結構出してあげれるようになりました。
そして、この利益の使い方を考えました。

最初の方で書いたように、同業の会社は離職を繰り返していました。
きっと今もそうでしょう。
それが嫌でした。
せっかく成長したのに辞めてしまっては、会社にとっては損失です。
だから、成長した人がその成長具合に合わせて他の事業編参加ができるように、「事業の多角化」をして行く事を決めました。
“辞めて転職するなら社内でできたらいいじゃない”っていう発想です。

「事業の多角化」は、他の理由でも必要でした。
当時、会社の売上の95%が「通信SP事業」という時がありました。
そのうちの80%が一社に出す2枚の請求書という偏りだったので、この売上比率を下げてリスク回避する必要もありました。
この時に「1業務1社からの売上比率を30%未満までに押さえる」とのルール目標も作りました。

そのようにして、出ていた利益、そこで貯めた資金を使い、現在まで積極的に事業を増やし、採用への投資をしてきました。
現在まだ赤字のコンテンツもあります。
それは、ここから黒字転換していかないといけない案件です。
そしたらまた、新しい事業を進めていきたいと思います。

理由なく、成長はしない

4年半前、社員10名くらいだった現在の株式会社BWORKSは、そんな過程を踏みながら、現在の形ができています。
4年半の間、お金も時間も全てを投資してここまで来ました。
何もなく成長したのではありません。
硬いもののは、強引に力を注がないと曲がりません。
それと同様に、ちょっと頑張ったって、何も変わらないのです。
短期間で小さい会社が大きくなろうなんて、鉄筋を素手で曲げるくらい無理があるんです。
だから、楽なことや楽しいことは犠牲にしてやろう!と思ってやってきたつもりです。まあ、それでも楽しんできましたけどw
ちなみに、今だから言えますが、会社に利益がバンバン出ていた3年前のその頃、僕の給料は、手取り20万くらいに設定してました。
僕より高い給料をもらっている人は、気まずそうにしてましたね。
それが辛いとか損してると思った事は全くないです。
いつでも同じ状況にしても良いくらいです。
1年目の決算終わった時に、税理士さんから「法人税がもったいないから自分の給料をあげてください」と言われて上げたので、ご心配なく。

PART2に続く

次回は、現在の状況になるまでに学んだ事や感じた事、そして今からどうしていくかについて、書きます。

これ、今の社員が少しは知ったら良い事かなって思って書いてますが、過去のことを書くのって、とても嫌いです。

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