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Aconcagua 1日目 コンフルエンシア(3300m)へ


【1日目のミッション】

①バスでペニテンテスヘ行き、ムーラに荷物を預ける
②登山口でチェックイン
③最初のキャンプ地、コンフルエンシア(3300m)へ
④ドクターチェックで次のキャンプ地(4300m)行きの許可を得る


2019年12月24日(火)
朝4時半起床。殆ど眠れていない。
勝手にホテルを出て行こうとしたら、宿が24時間対応なので、早めに朝食を作ってくれた。昨日と同じメニューだったが、ありがたや。バス停に向かうと言うとタクシーを呼んでくれると言ってくれたが、既に昨日頼んでおいたので大丈夫と断った。MUNA HOSTELはいい宿だった。
タクシーは宿が近いマサシさんとシェアした。134ペソ。アコンカグアに行くと言ったら運ちゃんが頑張れよ!と励ましてくれた。メンドーサの街は皆いい人ばかりだ。

バス停に着くとチケット売り場は大行列。昨日のうちに買っておいて正解だ。バス停でユウキさんとリョウタさんと合流。ユウキさんは何やらとんでもない量の荷物で、バッグを引きずっていた。定時に4人でバスに乗り込みペニテンテスへ。

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約3時間半の道のりだったがここでも気持ちの高揚からか、あまり寝れなかった。窓の外はアンデス山脈が広がっており、景色に飽きることはなかった。

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ペニテンテスで降りたものの、周りはポツポツとホテルがあるだけでどこに行けばいいか分からない。そこらへんのホテルに入りINKAの場所を聞いた。それほどの距離ではなかったが、30キロ超の荷物を持って歩くのはしんどい。4人で、重い、遠いとぶつぶつ文句を言いながらINKAの預かり所に到着した。

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ポチョという男性が対応してくれるはずだったが、えらい美人な女性が対応してくれた。

折角1つのバッグに詰め込んだ荷物だったが、ピッケルとアイゼンは危険だから別で運ぶらしく、アルファ米などの袋も高地で膨らんで爆発するとムーラが驚くということで荷物をバラバラにされた。昨日考えに考え抜いてしたパッキングが無駄になった瞬間だ。(バックの中身を一回取り出し仕分けしている様子↓)

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荷物は機械式の古びた重量計で測る。僕の荷物は13.7kg+食料。

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3人合わせて98kgだった。うち、ユウキさんの水が20kg。なるほど、ずいぶん荷物があるなと思ったら水でしたか。
全ての準備が完了するとそれぞれのザックを担いでINKA社の車に乗り込み、ペニテンテスから登山口のオルコネスへ約10分。

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降ろしてもらった正面に登山オフィスがありチェックインをする。前日手続きした登山許可証を提出し、滞在中の注意事項を説明される。 

①ゴミは指定のゴミ袋に入れて個人で管理すること
②コンフルエンシアとプラサデムーラスでチェックインすること
③コンフルエンシアから出る時、プラサデムーラスから出るときは前日にドクターチェックを済ませて医師の許可を得てから出発すること。
④プラサデムーラスから上のハイキャンプはトイレがないので、指定のオレンジ袋に用をたすこと

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コンフルエンシアとプラサデムーラスにはレンジャーとドクターが常駐しており、登山中の体調やスケジュールなど相談に乗ってくれるらしい。720USDというそこそこな入山料を支払ったが、うち幾らかは彼らの給料になっていると思えば納得が行く。

オフィスでの手続きを済ませたら早速登山開始。

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まずは最初のキャンプ地、コンフルエンシアへ。4人で同時に出発したが、速度は人それぞれ。各々のペースでキャンプ地へ向かう。正面にはアコンカグアが見える。少し雪を被っているようだ。遂に始まったアコンカグア登山はワクワクして仕方がない。

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景色は素晴らしく、自然とペースも速くなる。先立つ思いを抑えきれない。調子良く進んでいたが15kgのバッグを背負っているので次第に重さを感じ始める。1時間も歩いているとしんどくなってきた。明日は18Kmの道のりをこのバッグ背負って歩く予定なのに大丈夫か?不安になってきた。

そして2時間半でコンフルエンシア(3300m)に到着。レンジャーハウスでチェックインを済ませ、INKAスタッフにテント場を教えてもらいテントを設営する。風が思いの外強く苦労する。そしてとても砂っぽい。コンディションは最悪だ。

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苦労してテントを建てた後は水場とトイレのチェック。トイレは水洗で中々綺麗だった。両方共INKAの施設を利用できる。ムーラサービスに150USD払ったが、こういう施設も使えるというのはありがたい。

今日は12月24日、クリスマスイブなのでINKAスタッフが何やら豚の丸焼きを作っている。すごく美味しそうであるが、それを食べられるのはコンフルエンシアでの食事オプションをあらかじめ支払っている一部の富裕層であり、貧乏人の僕は丸焼きを横目にお湯を沸かし、少し遅い昼食のアルファ米を平らげた。

18時半になり、ドクターチェックに行く。血中酸素濃度を測り、1年以内の登山経験やこれからのスケジュールを聞かれる。

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通常であれば、コンフルエンシアに着いた翌日はプラサデフランシア(4300m)というところへ日帰りで行き、高度順応する。しかし僕は早く先に進みたいという気持ちが強く、明日プラサデムーラス(4300m)へ行くとドクターに伝えると答えはNo。数値は血中酸素濃度86、脈拍81と悪くない数値だったが、今年1年全く山に登っていないことをチクチク言われ、ドクターのサインは貰えたが、明確にはプラサデムーラス行きの了承を得ることは出来なかった。ドクターの言うことは絶対だ。分かっている。でも僕も明日プラサデムーラスに行っても大丈夫な自信はある。サインは貰えたので明日朝の調子を見てプラサデムーラスに行くことにした。

コンフルエンシアでは先に来ていたタマキさんという女性と出会った。こんな小さな空間に日本人が5人大集合だ。INKA以外のキャンプ場も探せば他にもいそうだ。外は風が強く砂っぽいのでINKAのビッグテント内で談笑した。
リョウタさんは42歳。年間99日山に籠る大の山好きだ。今日でめでたく100日目という。また、日本100名山も剣岳を残し99峰登るなど、メンバーの中では知識、スキル共に群を抜いていそうだ。
タマキさんは謎の女性。マッターホルン登ったり、アイガーや冬季の宝剣岳を単独登頂したりなど、こちらもすごい経験の持ち主。
マサシさんは38歳。WEBデザイナーらしい。もともと嫌々に連れて行かれた登山にどハマりし、現在に至る。北アの大キレットやジャンダルムをクリアする等こちらも経験十分。
ユウキさんは33歳。中央区にお住まい。趣味は海外旅行で、キリマンジャロを登頂したことをきっかけに去年アコンカグアに挑戦したものの、ロストバッゲージで出発が4日遅れ、あえなく時間切れ。今年こそはと意気込んでいる。ちなみに日本では山に登らないそうだ。

そんな自己紹介もしているとディナータイム。食事オプションを頼んでいるタマキさんとユウキさんは豪華な食事と美味そうな丸焼きが用意される。いいなーいいなーと見ていると、貧乏人の僕にはトニックウォーターで作った特製フルーツジュースが提供された!

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うおぉぉぉ、嬉しいー!!!とジュースを一口ごくり。ん?うま…いのか…?わからない!とにかく無料で飲めるものは飲んでおく。しっかりお代わりもした。しかしメインはやはり肉だ。肉が欲しい肉が欲しい肉が欲しい!心の中で100回は唱えただろう。そんな甲斐あって遂に僕の前に肉が現れる!余ったから良かったら食べなって。夢中で肉にかぶりつく。美味い!骨付きだ!豚だと思ってたが、異様に香ばしくてなんだか違う。だがこの際どうでもいい。山では貴重なタンパク質。しっかり補給させてもらった。

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21時半くらいになるとようやく辺りも暗くなってくる。外は寒いので日が長いのはありがたい。INKAスタッフのクリスマスパーティは0時くらいまで続いた。

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