隣のおっちゃんから、かずえさんの話を聞かせてくれた夜

BARカウンターに座った。
私は瓶ビールを注文した。
昨夜は大寒波だったからか、お客さんは少なかった。

手ぶらで帰るわけにはいかない。
とは思いつつも、焦っても仕方がない。
それにこんな時だからこそ、お世話になっているママさんやマスターと直接お話ができる。

御礼を伝えに行こう。
昨夜は初めからそう決めていた。
今だからこそできること。

隣の男性のお客さんが、ママさんとお喋りしていた。
私にまで話しかけてくれた。
60代ぐらいかと思ったら、なんと76歳。
凄まじいバイタリティーを感じた。

気がつけば私と1対1で1時間半ぐらい喋った。
ずっと音楽の話。
ついには歌のリクエストを頂き、神田川や心の旅などを2人で熱唱していた。
だいぶお酒も呑まれて酔いが見えたけど、最後は上機嫌にお店を後にされた。

「あの人けっこう気難しい人で周りのお客さんもわりと気を遣うけど、今日は本当に楽しかったみたい。ありがとうなんて言ったの初めて聞いたよ。」

音楽は強いなと思った。
あと昔の曲を知ってて良かったなと思った。
流しで私自身が助けられている所はある。
だいぶ目上の方と会話ができるようになった。

また誤解を恐れずに言うと、私けっこう酔っ払ってるおっちゃんの話を聞くのが好きなんですよね。
想像を飛び越えてくるのでどえらい楽しい。

昨夜はかずえさんという謎の女性が出てきました。
わかったのは10月生まれで、みえこさんの妹みたいです。
てかそもそもおっちゃんの名前がわからん。

楽しい夜でした！
またおもしろいエピソードがあったら書こう。