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王道こそ最強。それはまるでコンプレックスのように
人と違うことがしたい。
子どもの頃の座右の銘でした。
とにかく人と違うことを、人と違うことを。
そればっかりを考え、何をするにも個性個性をと追求してきました。
人と同じことをやってどうする。
何のために生きているんだ。
人と同じだったら存在価値なんてないじゃないか。
長髪にし金髪にしピアスをし、指輪をはめまゆ毛を剃り、数珠のようなネックレスに原色のミサンガに豹柄が普段着。
変則も変則。
10代20代、まあ色々やってきました。
一昨日友だちと喋っててその方も変則を美とした人生だったと聞き、二人で声を揃えたのは「王道ってすげえな。」
王道こそ最強。
誰でも真似ができて、誰も真似できない。
歌でも笑いでもそう。
誰でもコピーできて、誰でも思いつくネタなのに、本家にはびっくりするぐらい歯が立たない。
そこで私が重ねるのはいつもブルーハーツとバカ殿ですね。
あんなにわかりやすい、だけどまったくできない。
流しは職業で言えば超変則です。
だけど私は今までで一番、王道と向き合っている気がします。
自分でも驚くほどに、歌い始めの喋りなんて超ベタになりましたからね。
「今日は呼んで頂きどうもありがとうございます!!では景気付けに乾杯も兼ねて、一曲目は長渕剛さんの『乾杯』を皆んなで歌いましょう!!!」
何の捻りもない。
ただこれがやり続けると何故かおもしろくなってくるんですよ。
いやいや何を普通の事言っとんねんみたいな。
ある時から気づきました。
たぶん私って、もはや変則なんて追求せずとも勝手に変則になっとる。
だからピアスだの指輪だの金髪だのは全部やめました。
人間で勝負。
人と違うことがしたい。
今や座右の銘では無くなりました。
王道こそ最強ですね。憧れの領域です。
これからもぶっ飛ばします。良かったらぜひ!