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低空飛行の後、人格交代


夢の記録の仕方はさまざまあるが、今回は説明的になる。
いつものように長編のドラマ的な夢だったことはわかっているが、詳細は、最後の部分しか映像として覚えていない。

二人の女性(警察官か戦士のようだ)が空を飛び、広く広がるコンクリートの建物群を俯瞰している。ビルが並んでいるのは都市の特徴に見える。
時間帯は夜。空は濃紺色で暗く、建物群は灰色に見えている。

遠くに火の手が上がるのが見え、そちらへ空中を飛びながら移動してゆく。(この時点で、二人の女性は私とは別人である。)

火の手の上がった場所へ近づくと、そこはコロセウムのような円形競技場か、ドーム型の競技場の天井が破壊された場所か、といった感じ。
そこに、敵がいることが直感的にわかったようだ。

天井のない、コンクリートの崩れかけた壁の内側へ、二人は降りてゆく。
ここから急に、私はそのうちの一人と一体化した視点になっている。
ただ、その二人はまったく知らない女性たちだし、名前もわからないし、そもそもどんな外見だったのかもよく覚えていない。若い女性ではあったと思う。
二人は会話しながら現場の探索をしていた。
だがどういう会話だったのかはわからない。

とにかく私はそのうちの一人なのだった。
だが、何をしに来たのか目的もわからないし(ただ夢の内容を覚えていないだけかもしれない)、結局たいしたことはしないまま、敵をおそれて二人はまた飛翔して外へ出てしまう。

そこに至る物語が、あったはずなのだが…
そしてその二人の女性の役割が、何かあったはずなのだが、
目覚め方が急だったので、大半の部分は忘れてしまった。

ただ、その灰色の都市の映像は、写真のように記憶にある。


★この夢で重要なのは、私が、私ではない別の女性であると明確にわかっている人に、乗り移ったかのように、その女性の視点で現場へと降りていった、という点。
最初、飛んでいるときは二人の女性が「見えて」いた(後ろの方から見ていて、私も空中にいたのではないかと思える視点からの映像だった)のだが、降り始めてからは、視点がその女性の一人の位置になっていて、その女性の「目」で見ている、という意識があった。
それでも、私はその女性が誰であるのかわからなかったし、何をしに来たのかも知らなかったし、ようするに「他人」のままだった。

───なので、「人格交代」っていうのはウソ。人格までは入れ替わっていない。視点だけが入れ替わった。

他人に乗り移ったうえで、その身体からしか見えない視点を共有する、という夢を明確に見たのは、ひょっとしたら、「そういうことは夢では起きない」といった言説を読んだからかもしれない。

つまり、アンチテーゼとしての夢を、私が私に「見せた」のかもしれない、と…
これはもちろん、目が覚めてからの憶測だが。





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