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テロが発生、そして娘がいた

(記録する気になるのを忘れていたため、記憶が断片的。)

誰か複数の女性たちと旅行していた。最初は何も問題なかった。
途中、移動中のバスのような乗り物の中でみんなと談笑していたとき、なぜか私だけが突然、ニュースに気づく。
「テロが発生しました」
窓の外、遠い彼方に見える街が、真っ赤に燃えている。というより火柱が上がっている。きれいな赤い色だが、火の粉が飛び散っているのが見えた。
外国からの攻撃のようだが、どこの国がやったのかは知らされない。

バスの中の仲間に言うと、最初は信じなかったが、窓の外を確認してみんなあせり出した。もう帰れないんじゃないかと。長期間疎開するような準備はしてきていない。

いつのまにか、バスの中には私と幼稚園生ぐらいの女の子が残り、最後部の窓に張り付いて外を見ていた。その女の子は、どうやら私の娘らしい。束ねた巻毛がかわいらしい。素直で明るい子のようだ。
状況が危険だから守らなくてはならないのだが、外の景色を見てはしゃいで動くので、抱きしめ、「気をつけて」とさとす。

バスだと思っていたのに、空中を飛んでいた。そしてテロを開始した人たちがどこの国のどういう集団なのかもわからないのに、最初に火を放った場所とやった人たちの姿が眼下に見える。
口ひげと顎ひげをたくわえた、西洋人風の顔の男たちが、現代の軍服とは思えない古代っぽい服装(バイキングっぽいかもしれない)をしていた。見るからに獰猛そうだ。
乾燥させた藁のような植物をまるめた直径1メートルくらいのボールに火をつけて、そこらじゅうに投げている。
ところがその地帯はふつうの陸地ではなく、7割か8割が湖で、幅5メートルかそこらの緑色の草の生えた島が点在している地形。いくら火を放っても、全体は燃えていない。さっきバスの中から見えた火の手の規模とは、ほど遠い。こんなのでもテロの開始にはなるのだろうか。

よく見ると周囲には彼らの仲間ではない別の西洋人の集団もいるようで、彼らは対立しているようだった。これはどこがどこを襲っているテロなのか、よくわからなくなる。

バスか飛行機かわからない私達の乗り物は、その地帯の上空を通り過ぎてゆく。






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