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小学生による殺人事件が何件かニュースになった頃から、考えていたことがある。かつて自分がどんな少女だったか、そして今どうしているか。 何が正常で、何が忌むべきことなのか、生命についての大人の論理は錯綜している。自覚していてもいなくても、複数の基準を生きている。その「普通の感覚」の振れ幅のなかに、私もまた収まることのできる大人になった……かろうじて。 その振れ幅の端のほうから少し、足を踏み出すと、ひょっとしたら異常と言われたかもしれない何かへのゆるやかなスロープが見えて