箸はおびただしい機能をもっていて【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0142】

レイ・ブラッドベリさんが、「クリエイティブになるには、三種の読書を1000日続けよ」と仰っていたということで、短い物語(短編小説)、詩・俳句・短歌・歌詞、論考と三種類のテキストを毎日読みます。そして、何を読んで何を感じたかを、備忘録的に記録しています。

【短編小説】終電過ぎのシンデレラ/新庄耕 ○
きちんと書かれた小説だと思う半面、情景が上手くイメージできず、何だか苦労して読んだ感じがある。全体を通じて、少しずつ設明が足りないのではないか。タイトルである終電後、駅に現れる女性も、シンデレラというあだ名と、ちょっとした行動のくせしか情報がないため、読み手としても人物像が想像できなかった。

【詩・俳句・短歌・歌詞】まんきい/金子光晴 ○
父親が娘に対して、その心情を詠んだ詩である。自分にも娘がいるから、もちろん気持ちはわかるが、もう少し冷静になった方がよかったのではないか。我が娘である『若葉』が大切なのも理解できる。それでも、特定の人物だけに語りかけていると、読み手との共通点を手放してしまうように思った。

【論考】箸/ロラン・バルト ○
今回は箸について。冒頭のバンコクとの対比は、やや意味不明であった。箸には様々な機能があると筆者は語る。それは、指示する機能、つまむ機能、くずす機能、運ぶ機能だという。おびただしい機能という表現もあったが、確かにフォークやナイフと比べると多機能ではあると思う。

このエントリーは、下記からの転載です。
https://kazuhiq.com/20230425/bradbury0142/


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