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1844年弘化元年創業。埼玉県越生町老舗酒蔵。佐藤酒造店。越生梅林。吟醸ひやおろし発売で、僕が伝えたいこと。

1844年弘化元年創業。埼玉県越生町老舗酒蔵。佐藤酒造店。「越生梅林。吟醸ひやおろし」が、いよいよ販売です。

(これから出てくるPOPは
全部、私がiPadで描いたものです。)

「ひやおろし」の言葉の語源は
「ひや」を「おろす」というところから来ています。
「ひや(冷や)」を「おろす(卸す)」です。

日本酒の醸造の基本は「日本酒の菌は、とても弱い」ので「腐造」しないように、雑菌が繁殖しにくい寒い時期の秋から冬に基本的に醸造します。

日本で1番早く醸造する蔵は現在は8月のお盆明けという酒蔵も例外的にあります。

基本的には10月から3月くらいまでをメドに
1年間のほとんどの清酒を醸造責任者の杜氏などは休みなく清酒を醸造していきます。
その姿は江戸時代から変わらぬ伝統のスタイルです。

江戸時代の頃は、今のような「大きな冷蔵庫」は
存在していません。
春先までに醸造した清酒を、秋の手前まで涼しい場所で
貯蔵するわけですが、その出荷のタイミングが
「ひや(冷や」の温度で出荷されていた言葉の名残りです。

「ひや(冷や)」になったら「おろす(卸す)」ひやおろし。

「冷や」は「常温」のこと。です。

日本酒を注文する時に「冷やで」と頼むあの冷やです。
常温のまま出してください。という意味です。

冷えてるやつ。と勘違いしやすいですが常温を指します。

ひやおろしは、外の外気の温度とお酒の温度が同じくらいになったら卸し始めるお酒という意味で「ひやおろし」です。日本酒の貯蔵方法という事ですね。

覚えやすいように、「ひやおろし」という名前から
ひやおろしの今回はご説明させていただきます。
技術論はとにかく、沢山あるので。今回は割愛させて
頂きます。

「ひやおろし」には別名「秋上がり」という日本酒も存在します。名前の通り「秋に仕上がるお酒」を意味します。

酒蔵によって、考え方は様々なのですが
酒屋的な僕の解釈は「ひやおろし」と「秋上がり」は
同じではありません。
「秋上がり」は「秋に仕上がったお酒」のイメージですが
「ひやおろし」は「出荷されてから、お客様の手元で更に追い熟」で味変化を楽しむ意味があると解釈しています。

搾りたてのお酒は荒々しいお酒でしたが、ひと夏寝かせる事で荒々しいお酒が角が取れて丸みを帯びて、香りも芳醇になり、

秋の食材とマッチするひやおろし

日本の四季があるからこそ
秋の1番美味しい食材と合う
ひやおろしとのペアリングは、
日本人で良かった。
日本酒好きならば、嗜みたい「ひやおろし」です。
まだ8月のこの時期は、秋の旬は先なので
サーモンや里芋やイカで
秋の先取りを楽しみたいものです。

旬の先取りは、心を癒してくれます。

「ひやおろし」を出荷するタイミングは
醸造責任者の杜氏が決めます。
化学的な判断も、さることながら
それ以上に
杜氏の舌で、出荷するタイミングを決めます。

このひやおろしから、いよいよ醸造を始めますよ。
の合図でもあるので、酒屋の僕も夏が終わり
いよいよ日本酒シーズンに入ります。
とお店のお客様に挨拶する心意気に変わる瞬間です。

心が引き締まる瞬間であり
日本酒好きならば、ひやおろしは貴いお酒です。
いよいよ次の醸造シーズンが始まる。
感慨深い貴いお酒であり、杜氏さんが
「ひやおろし、そろそろ出荷です」というお声かけ
くださる瞬間が、たまらなく好きなタイミングです。

それは夏の終わりも意味します。

火入れを2回のところ搾りたてを直ぐに火入れし、冷蔵貯蔵して熟成させて秋に出荷するお酒とか、いろいろな角度からひやおろしを語る事も可能ですが、僕は技術論よりもこのnoteの部分を伝えたいと思っています。

日本酒の風物詩です。

お祭りや花火が夏の終わりを告げるように
ひやおろしは、秋の始まりを告げるもの

とても縁起の良いお酒だからです。

残念ながら、スーパーマーケットのような場所では
なかなかお目見えしておりません。本来ならば飲食店で
頂く流通限定酒になります。
希少数だからです。
これは、貯蔵する冷蔵庫の大きさに限りがあるのと
やはり醸造前の秋手前に降ろしたいお酒なので、
かなり信頼度の高いお店にしか卸さないのは通例です。

今回の佐藤酒造店の越生梅林 吟醸ひやおろしは
佐藤酒造店の酒蔵の直売所のみの販売になります。



昨日、佐藤麻里子 杜氏から連絡を頂き、いよいよ
「越生梅林 吟醸ひやおろし 発売です」と
お声かけ頂きました。とても光栄です。
今は酒屋ではないのに、お声かけくださる
杜氏の心意気に応えて、今日、このnoteを書いています。

佐藤麻里子杜氏は、漫画にもなった人です。
漫画「悠の糀」で主役のモデルになった杜氏です。
(詳しくは下のnoteから)

埼玉県で初の女性杜氏で
東日本では1番若くして杜氏になられた
素晴らしい感性の女性杜氏 佐藤麻里子 杜氏です。

佐藤 杜氏からひやおろし販売のご連絡下さり
本当にありがとうございました。


酒屋時代は僕の店にも同じタイミングで卸して頂き
お客様も楽しみにしていたご予約販売するくらい
1店舗で秋に数百本販売させて頂いた大切な
「越生梅林 吟醸ひやおろし」です。

送って頂いた貴重な昨日の写真を掲載させて頂きます。

佐藤麻里子 杜氏 ありがとうございます。

それに応えて、僕なりの1枚の
POPを書かせて頂きました。

「ラベル」は「酒蔵」の魂でもあります。
ラベルの中に、その想いをカタチにします。
どんなお酒なのかを杜氏は語らず
ラベルで表現します。

まるで絵画のようなものなのです。

「感じて欲しい」

それは紙パックでは得れない。
酒蔵を応援する心で養えます。
POPは、酒蔵の杜氏の作品を
僕が解釈して
POPにして伝えるものです。

昨日、佐藤麻里子 杜氏には
頂いた貴重な写真に応えて
POPを書かせて頂き贈りました。

佐藤麻里子 杜氏の越生梅林 吟醸ひやおろしのラベルを
僕なりに解釈したPOPです。

瓶がグリーンの瓶なのも良いですね。
森林や草葉の緑をイメージします。

佐藤麻里子 杜氏のセンスは、本当に好きですね。
佐藤酒造店でも、あっという間に売り切れる
大人気のお酒になります。

まだネットでは、販売していませんが

もしかしたら。笑

ネットでも販売になるかもしれません

買えるタイミングもわずかなので
買えたらラッキーくらいの感じで
チェックしてみてください。

下でチェック出来ます

生貯蔵酒と飲み比べ出来れば最高ですけどね。

おすすめはロックです。


夏の終わりと秋の始まりを同時に味わえる
季節の変わり目の贅沢な瞬間です。

日本人で良かった

日本の平安時代から続く
十五夜の嗜みです。

日本では太古の昔から月を神聖視していたようです。

十五夜ではありませんが、縄文時代には月を愛でる風習があったといわれます。本当に素敵な風物詩です。

十五夜の月見が盛んになったのは、平安時代です。
貞観年間(859~877年)ごろに中国から伝わり、
貴族の間に広まりました。
「富裕層の粋な遊び」だったのです

月を見ながら酒を酌み交わし、
船の上で詩歌や管弦に親しむ風流な催しだったそうです。

貴族たちは空を見上げて月を眺めるのではなく、
水面や盃の酒に映った月を愛でました。



庶民が広く十五夜を楽しむようになったのは、
江戸時代に入ってからだといわれます。

貴族のようにただ月を眺めるのではなく、
収穫祭や初穂祭の意味合いが大きかったようです。

十五夜のころは稲が育ち、間もなく収穫が始まる時期。
無事に収穫できる喜びを分かち合い、
感謝する日でもありました。

実りある秋を祈り
自然の素晴らしさに感謝する心こそ

ひやおろしの原点です。

と僕は伝えたいのです。

現代社会は、お正月だけが崇高な1日になりがちですが
平安時代から本当に日本人は、1年365日を大事に
生きてきて生涯を過ごしたんだなぁ。と
酒蔵の江戸時代から続く伝統から学ぶことが出来ること。

そして、江戸時代から続く酒蔵を応援したい

単なる旨い酒。
巧い酒のような
技術論になりがちですが
それ以上に長い日本の歴史があります。

旨いや巧い以上に
美味しい。美しい味があっての日本酒です。
歴史こそ最大の味です。

1844年弘化元年創業の佐藤酒造店。
我が故郷 埼玉県の誇る酒蔵です。


新型コロナ禍で飲食店が倒れ
全く補償も無い酒蔵が
この日本から消えてしまうかもしれない。

本当に厳しい新型コロナ禍

酒蔵から直接ネットで買って頂くことで
酒蔵応援になります。

このnoteで伝えていきます。

佐藤酒造店だけでなく
多くの蔵全てが
同じように
新型コロナ禍の影響を受けています。

酒蔵はその地域地域の歴史そのものです。
同じ味はひとつとしてありません。
郷土愛そのものが酒蔵です。


是非、秋以降
日本酒 酒蔵応援
よろしくお願いします。

下のnote。併せてお読み頂ければ、嬉しいです。

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