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不要なものを必要とする方への譲渡会

2022年6月15日の前川和治一般質問での議論

3項目めは、不要なものを必要とする方への譲渡会についてです。
 不要なものを必要とする方へ譲渡する。旧庁舎での譲渡会ですとか、最終処分場建設の際のメタセコイア樹木の譲渡会、毎年清掃センター主催によりますリサイクル展など、リサイクル、リユース意識は向上していると感じられますが、もう一歩リサイクル、リユース意識を高めまして、行政財産を捨てる際に全ての行政財産のリサイクル、リユースができないかと思い、この質問をさせていただきます。
 まず最初に1点目の質問は、これまでの行政財産の不用品の譲渡会、また清掃センターや環境フェアなどで毎年開催していますリサイクル展の開催の回数ですとか、御来場いただいた市民の方の反響や感想につきましてお伺いさせていただきます。

344◯総務部長(芝井一朗君) それでは私からは、新庁舎整備に係る市民の皆様への旧庁舎備品等の譲渡会について御説明させていただきます。
 譲渡会は全部で3回開催いたしまして、まず平成30年11月1日に旧別館建物内の机や椅子の各区向け譲渡会を開催いたしまして、17区に139点を譲渡いたしました。
 また、旧庁舎内の机や椅子、書棚などの備品につきましては、令和4年1月5日から7日に市内各区、1月8日と9日に市民及び市内事業者向けに譲渡会を開催いたしまして、市内各区向け譲渡会では3日間で17区に215点、市民及び市内事業者向け譲渡会では2日間で174組に648点を譲渡いたしました。
 実際、私どもの想定より多くの市民の皆様に譲渡会を御利用いただきまして、大変大きな反響があったなと考えております。結果、旧庁舎の備品数約5600点の約2割に当たります1002点を再利用いただくことができました。
 私からは以上です。

345◯市民生活部長(中野義夫君) それでは私から、メタセコイアの無償譲渡とリサイクル展につきまして御説明申し上げます。
 まず、メタセコイアの無償配布から申し上げます。
 現在金山地係で進めております敦賀市一般廃棄物最終処分場建設工事におきまして、工事に支障のある樹木の伐採を行っておりますが、このうち有効活用が可能と思われるメタセコイアにつきまして、資源リサイクルの観点から市民の皆様に無償配布をさせていただくことといたしました。
 そこで、先月12日から市のホームページ上で広く公募したところ、3名の方から応募がございました。応募された方には建設工事現場まで引取りに来ていただき、長さ3メートルにカットしたメタセコイア約120本、重量にして約15トン程度を各自でお持ち帰りいただきました。
 次に、リサイクル展について申し上げます。
 リサイクル展は、市民の皆さんが清掃センターに持ち込んだごみの中から、まだ使えそうな家具や自転車、子供のおもちゃなどを集め、さび落としや簡易修繕などを行い、それらを御覧いただく中でごみ問題に関する啓発を行う事業で、展示品は希望者に無償提供しております。例年、清掃センターでの開催と、つるが環境フェアへの出展の年2回実施をしており、これまで累計で65回開催をしております。
 また、市民の方からの反響でございますが、昨年度の提供申込者は清掃センターのリサイクル展で505人、つるが環境フェアのリサイクルコーナーで140人となっており、毎回多くの方に来場いただくとともに、展示品の8割から9割程度は希望者が重なり抽せんになるなど好評をいただいているところでございます。
 以上です。

346◯14番(前川和治君) 行政が主催されました旧庁舎での譲渡会ですとか、本当にすばらしいことだなというふうに思いまして、特にメタセコイアの譲渡、ここは私の予想を超えた発想、アイデア力だったので、まさか生えてる木を譲渡するとは、その発想がすばらしいですね。何も言うことないんですけれども、これをぜひ広げていってほしいなと思います。各課に広げていっていただきたいと。
 ちょっとここからやぼったい話になるんですけれども、これまでの譲渡会ですとかリサイクル展をすることによりまして、どのような費用対効果、どれだけのごみの削減につながったのか。お金の話になるんですけれども質問させていただきます。

347◯総務部長(芝井一朗君) 旧庁舎備品の譲渡における費用対効果につきましては、先ほど申し上げた市民の皆様への譲渡のほか、各公共施設等への譲渡、新庁舎での再利用などを実施しております。これらを含めますと、令和3年度予算時に積算しておりました備品廃棄委託費用3399万円に対しまして執行額が1771万円となり、差引き1628万円の削減となっております。
 また、ごみの削減についてですが、概算ですが旧庁舎の備品約5600点に対し約3000点を廃棄することなく再利用しております。
 以上です。

348◯市民生活部長(中野義夫君) それでは、メタセコイアの無償配布による削減効果について申し上げます。
 今回の無償配布につきましては、希望者それぞれに積込み、運搬していただいておりますので、費用対効果といたしまして配布したメタセコイアを処分した場合に発生する費用約30万円の削減効果がございます。
 また、ごみの削減についてですが、伐採木は、無償配布に応募がなかった場合には木材チップに加工し再資源化することを予定しております。そのため無償配布したことが結果的にごみの削減にはなりませんが、今回、市民の方に配布をさせていただき、よりよい形で有効活用していただけたことは非常に有意義であったと考えております。
 次に、リサイクル展による削減効果について申し上げます。
 例年、清掃センターでのリサイクル展及び環境フェアでのリサイクルコーナーで、合わせて百数十点の品を提供しております。廃棄物全体の量から見て、提供自体による直接的なごみ削減量は多くはありません。
 なお、リサイクル展実施の本来の目的は、市民の方に足を運んで実際に御覧いただくことにより物を大切に使うという気持ちを強く実感していただき、ごみの削減、リサイクルに対する意識の高揚を図ることにあります。リサイクル展による直接的なごみの削減効果について具体的な数値をお示しすることはできませんが、ごみ削減やリサイクルによる環境負荷軽減の必要性の啓発に役立っているものと考えております。
 以上です。

349◯14番(前川和治君) 職員さんのアイデアによって、メタセコイアで言うと30万円の市税が削減できた。あと、市旧庁舎の譲渡会をすることで1600万円ぐらいの市税が余計に出さなくてよかったということがあるので、本当にアイデア次第でいろんなことができると思うんですね。
 ちょっともったいなかったなというのを今から2点ばかり質問させていただきます。
 市民の税金で購入しました行政財産で、そのまま捨てちゃったというのもたくさんあると思います。例えばシェアサイクルの導入前にありましたレンタサイクル。自転車は結構いっぱいあったんですけれども、全部捨ててしまったのか、これもどこかで再利用されているのか、質問させていただきます。

350◯観光部長(織田一宏君) レンタサイクルにつきましては、一般社団法人敦賀観光協会におきまして平成15年度から事業を開始しておりまして、その後、シェアサイクルの導入に伴い、令和元年度に廃止されました。
 事業廃止後に、当時観光協会が保有しておりました自転車41台の取扱いにつきまして協会に確認したところ、安全に走行できる状態でありました24台のうち15台は協会会員の事業所への譲渡、7台は借用元の小浜線利用促進協議会への返却、2台は同協会で現在も利用しているということでございます。
 なお、点検の結果、経年劣化や破損が激しかった17台につきましては、使用困難な状態であったことから廃棄したと伺っております。
 以上でございます。

351◯14番(前川和治君) 確かにレンタサイクルも見せていただきましたら、ぼろぼろになったやつもありまして、破棄17台するというのはよく分かります。残りまだ使えそうな部分につきましては譲渡していたということなので、とてもよい取組だなというふうに思いました。よかったです。
 では、次の4点目の質問になります。同じ自転車ということで、2006年に鳴り物入りで購入しましたベロタクシー、運転手さんが1人いて、あと2人のお客さんを乗せて3人で走れますというのがベロタクシーなんですけれども、こちら新古車両を当時1台79万5000円で2台、160万円で購入しておりますけれども、ゼロカーボンシティ敦賀として今こそベロタクシーというのは役に立つんじゃないかなというふうに思うんですけれども、ベロタクシーも近年見かけませんけれども、この存在はどうなったのか、これは処分されたのか、お尋ねさせていただきます。

352◯観光部長(織田一宏君) ベロタクシーにつきましては、動く広告とエコが一つになりました乗り物としましてドイツで開発されたもので、本市では平成18年度に国内唯一の販売代理店でございますベロタクシージャパンから2台購入し、当時のJR直流化イベント等におきまして利用しておりました。
 平成19年度からは敦賀観光協会に車両を貸与し、市内観光コースを巡る乗り物として運用されていましたが、利用者の大幅な減少と企業からの広告収入の減少等により今後の運用継続が困難な状況となり、平成23年度に事業廃止されました。
 事業廃止後、市に返却されたベロタクシー2台は、販売元に買取り査定を依頼した結果、査定額ゼロ円であったことから、同業者に引き取っていただく形で処分をいたしました。
 なお、当時、利活用したいという市民からのお声があったかどうかは不明でございますが、ベロタクシーは販売元との業務提携契約に基づき同社の許可がない限り第三者に売却できないことから、今ほど申し上げたとおり販売元に引き取っていただく形で処分した次第でございます。

353◯14番(前川和治君) ベロタクシーにつきましても、結構当時、最先端を行っていて、ようやく今時代が追いついてきたのかなというぐらいのものだと思います。
 こちらも市内事業者で利活用したい人はいなかったと言っていましたね。──分からなかった。

354◯観光部長(織田一宏君) 当時、利活用したいというお声が市内の事業者様からあったかどうかということは不明でございますが、業務提携契約に基づきますと、販売元の許可がない限り第三者のほうには売却できないということから、販売元で引き取っていただいて処分したという形となっております。
 使用することに業務提携料というものがかかっていた形でございますので、恐らくこちらのほうが例えば第三者のほうに渡りましても業務提携料というものは続くということから、第三者のほうに売却することについては同社の許可が必要だということがあったのではないかと思っております。
 以上でございます。

355◯14番(前川和治君) これも過去のことなので今さらなんですけれども、観光協会で、また市でベロタクシーは利活用しなくなったんだと。じゃ、ほかの事業者、例えば当時あったか分かりませんけれども指定管理者さんのところ、オルパークさんは当時なかったけれども、例えばオルパークさんでどうでしょうかとか、そういう声かけ、公開、市の行政財産を公開していくという行為が大事なんじゃないかなと思います。
 今後についてです、これは。
 5点目の質問に移ります。
 今後、行政財産の譲渡会ですとかリサイクル展の取組についてお伺いします。今後どのようなものが不用品となる可能性があるのか。その量はどれぐらいあるのか。どう処分していくのか。幾らかかるのか。処分費用がかかるのであれば、不用品であるものを必要としている方へ譲渡会を検討してみてはどうかと思いますが、見解を伺います。

356◯総務部長(芝井一朗君) 私からは行政財産についてお答えさせていただきます。
 今後、備品等の行政財産の処分が生じる可能性といたしましては、公共施設の更新や備品の大規模な入替え時等が想定されております。
 しかし、備品等の更新は老朽化等により入れ替えることから、耐用年数をはるかに超過したものや現在の規格に適合していないものも多いと考えられます。
 そのため、備品等の状況を確認し、市民の皆様が安全に再利用いただけるものがありましたら、譲渡会等の開催を検討してまいりたいと考えております。

357◯市民生活部長(中野義夫君) それでは、今後のリサイクル展につきましてお答えをいたします。
 リサイクル展につきまして、今後も継続していくものと考えておりまして、先ほど述べましたように年2回開催することを基本に考えており、今年度はまず8月上旬に清掃センターでの開催を予定しております。
 なお、リサイクル展の新たな取組といたしましては、今年度からは美浜町とのごみの共同処理を開始したことから、対象者の範囲を美浜町民にも拡大し、美浜町と共同開催できるよう準備を進めております。
 今後も継続してリサイクル展を開催する中で、ごみ減量やリサイクルに対する意識の向上が図られるように取り組んでまいりたいと考えております。
 以上です。

358◯14番(前川和治君) 前向きな御答弁ありがとうございます。ぜひ、今公言されたとおり進めていっていただきたいと思います。
 先ほどの質問の中に、今後どのようなものが不用品として想定されるのかというところがあったんですけれども、当初予算を見ますと、3月のときの当初予算で中学校の生徒の机を入れ替えますというような予算もありましたし、学校の大型のモニターを超大型モニターに替えていきたいんだというような予算もありましたので、そういうのは今後不用品となる可能性があるんじゃないかなというふうに思うんですけれども。今は思いつくのはその2点なんですけれども、教育委員会部門なんですけれども、その辺につきまして今後譲渡会、教育委員会としてもやっていくのかどうか、見解を伺います。

359◯教育委員会事務局長(山本麻喜君) それでは、お答えいたします。
 まず中学校の机でございますが、こちらにつきましては学校間での再利用、また市民への譲渡など、処分台数の削減や有効活用についてただいま検討しておるところでございます。
 また、モニターでございますけれども、こちらにつきましては、これまで使用していたテレビは購入から10年以上が経過しておりまして、多くのものが故障する可能性が高いことや、故障時に電気火災につながるおそれもあることから、市民や市内事業者への譲渡はせず、家電リサイクル法に基づきましてテレビの購入先の事業者にリサイクル料金及び収集運搬料金を合わせて支払い、処分する予定をしております。
 以上でございます。

360◯14番(前川和治君) 結構、教育委員会部門でも学校の廃校によって、これ要らんのじゃないかというところが不用品というのは出るのかなと。
 また、今ほど御答弁いただきましたけれども、実際に当事者としては、こんなの持って帰ってもらったら悪いなというものまでも、実際に市旧庁舎で譲渡会をしたときに現場におったんですけれども、実際に市民の方が庁舎に来て物を見て、こんな備品まで持っていくのかというそういうこともありましたので。
 学校につきましても、一回、電化製品だからとか机だからとか、そういう思い込みをやめていただくと、ちょっと壊れていても持っていってもらえるかもしれないから、そういう譲渡会をしてもいいんじゃないかなというふうに思いました。答弁を聞いて。
 6点目の質問に移ります。
 新清掃センターに常設型のリサイクル、リユース展ができるような、そういう施設はできませんかという提案でございます。
 現在の清掃センターでも年数回の簡易型のリサイクル展の部屋はあるんですけれども、それを常設型にして、毎日そこに置いてあるものはどうぞ持っていってくださいというような常設型のリサイクル展ができればと思いますが、見解を伺います。

361◯市民生活部長(中野義夫君) 議員のほうから御説明いただきました清掃センターで現在置いてありますリサイクル品につきましては、特に小学校4年生の社会科見学に清掃センターにお越しいただいておりますので、その中で、ごみの中からこういったものもあるということの御説明の中で展示をさせていただいているというところでございます。
 また、リサイクル展に出品するリユース品につきましては、日々清掃センターに持ち込まれるごみの中から選別しておりまして、年間で百数十点ほどとそれほど多い数ではございません。そのため、議員御提案の常設展ということにした場合には展示数が非常に少なくなってしまい、訪れる希望者の方も限定的になるのではないかと考えております。
 また、リサイクル展につきましては、先ほど御説明したとおり啓発に主眼を置いた事業でございまして、そうした意味からは、期間限定で集中的に行う現在の方式が多くの市民の方がリユース品に触れ、ごみについて改めて考えていただく機会となり、啓発効果も高くなるものと認識しております。
 そのため今後も本市におきましては、現在のリサイクル展を引き続き開催していきたいと考えております。
 以上です。

362◯14番(前川和治君) まず一歩ずつ進めていっていただきたいなというふうに思います。
 多分なんですけど、去年と今年で新庁舎建設に伴いまして、市内で一番廃棄物を出しているのが行政なのかなというふうに思います。
 そんな中で、敦賀市としては二酸化炭素の排出量実質ゼロを目指すゼロカーボンシティ宣言をして、本気で二酸化炭素の排出量ゼロを目指す取組を宣言しておりますので、まずは自転車に乗る、ごみをなるべく捨てないという当たり前のことから実践していただきたいと思います。
 以上をもちまして一般質問を終わります。
 ありがとうございました。

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