致知2023年3月号「一心万変に応ず(総リード)」を読んで
安岡正篤先生が、「一心万変に応ず」と書き記したときよりも、更に、時代は混とんとして、変化の激しい世の中である。そうであっても、心を調えて、定めて、養っていければ、真っ直ぐに、生きていくことができる。真理である。中でも、大切なことは、心を養うということだと感じる。日々、自己の修養に努めることも大切だが、松下幸之助氏の言うように、心を他者に対して、開くことがより大切だと思う。何かを取り繕うとすると、隠し事をすると、どんなに平静を装ったとしても、その都度、心に小さな傷がついていく。これが、たまって、たまって、たまっていくと、いつか取り返せない闇となることがあるのだと思う。
昨年末、共に地域を盛り上げていこうと約束しあった地域の経営者仲間の先輩が、若くして他界された。直前まで、お互いの会社の発展、社員の成長を称え合い、いつも通りに未来について語り合って、明日の約束をして、別れたあとだった。にわかに、信じ難く、年末いっぱいモヤモヤを引きずった。考えて、悩んだ。自分に何かできたことがあったのではないか。悔やみきれない氣持ちはまだあるが、これから自分がなすべきことは、目の前に生きている社員や、信頼できる仲間達に対して、自らが進んで心を開き、通わせ合い、心の交流を通して、心を養い、調えていくことだと心得て、実践していく。
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