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致知2022年9月号「実行するは我にあり(総リード)」を読んで


「実行できなければ何にもならぬ。結局、実行により成就する」
「実行を離れて人生はない」
そして、「実行するは我にあり」となる。


いくら時間をかけて、人と会い、話を聞き、本を読み、人間学を学び、理想や理屈を語ったとしても、実行がなければ自分の人生を生きたとは言えない。

文章全体の3/4が円覚寺に関連しており、元寇を防ぎ、国難を乗り越えたエピソードも紹介されている。またその背景には、全の教えの体得があったとして、「あらゆる出来事に懸命に取り組んでいくことが、そのまま禅を修める最良の道場だ」との教えを示している。

さて、それでは、私は、私たちは、何を実行して人生を自分のものにしていけばよいのか。ここで再び、元寇を乗り越えた物語に関心がうつる。何しろ今私達は、未曾有の国難の中にある。闇の深さに、どうすることもできないのだろうか。ここで思い出すのが安岡正篤先生の萬燈行である。

「内外の状況を深思しましょう
  このままで往けば、日本は自滅するほかはありません
  我々はこれをどうすることも出来ないのでしょうか
  我々が何もしなければ、誰がどうしてくれましょうか
  我々が何とかするほか無いのです
  我々は日本を易(か)えることが出来ます
  暗黒を嘆くより、一燈を點(つ)けましょう
  我々はまず我々の周囲の暗(やみ)を照す一燈になりましょう
  手のとどく限り、至る所に燈明(とうみょう)を供えましょう
  一人一燈なれば、萬人萬燈です
  日本はたちまち明るくなりましょう
  これ我々の萬燈行であります
  互に真剣にこの世直し行を励もうではありませんか 」


自分に与えられた場で一隅を照らして生きる実践を「一燈照隅(いっとうしょうぐう)」行とし、そうした生き方を目指す人物が一人から十人、十人から百人、百人から千人と増えていけば、やがて日本全体が明るい光に照らされていく(「萬燈照国」)とする安岡正篤師が主唱された精神運動。読みは「まんとうぎょう」

致知出版社

自分自身が自分に厳しくし、誰にも負けない努力を積み重ねると決め、
その約束を実行しようとさらに努力を重ねる。こうして生きていくのだと定め、歩むと決意する。

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