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致知2022年4月号 「山上 山また山」を読んで

山上山また山。「一つ登れば、彼方にまた大きな山が控えている」

学生時代に、ワンダーフォーゲル部に所属し、たくさんの山々を縦走し、「青春」を謳歌した。奥多摩・奥秩父、八ヶ岳、南アルプスに北アルプスとたくさんの山を歩き、文字通りの経験をしてきた。

地図を読むことのできなかった下級生時代、目指していた目の前の山頂は、本当の目的地ではなく、通過点でしかない「偽ピーク」であると知って、何度も落胆した経験を思い出す。到達して、ようやくその先にある「本当の」目的地であるピークが見えて、力が抜けるという経験を何度もしてきた。

これが経験を積み、行程の厳しさを把握できるようになり、地図も読めるようになってくると、「偽ピーク」を超えて、いよいよ目指すピークが見えた瞬間は、ゾクゾクと武者震いに震え、ここまでこなければ、見えなかった頂きに「出会えた」ことに喜びを感じるように変わっていった。一つひとつの山を越えなければ、その先のチャレンジが許されないのだから。

文章全体を通じて、人生という長い道のりにて、挑戦を続けてこられた先達の生き方とは、ずっと山の中にいて「合宿」を続けていくようなものなのだと学生時代を思い出しながら、得心した。

一つ越えれば、次が見えてくる。「それをまた登ろうとする。力尽きるまで。」「一生、自己を進化させる。」「息を引き取る時にもっとも完熟した人格を備える」そんな世界観で、自分の人格を磨き、挑戦し続ける「合宿生活」をこれからも歩んでいく。

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