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Learning The Hard Way:20万円も払って学んだ正しい芝生の水撒き法

英語にはLearning The Hard Wayという言葉があります。大変な失敗をして学ぶという意味です。この夏の私のLearning The Hard Wayをご紹介いたします。

昨年夏、裏庭の芝生の半分以上が枯れた。この家に引っ越してきて20年。こんなことは一度もなかった。理由をいつも庭のメンテナンスをしてくれている業者に訊ねたけれど、いまいちピント来る理由は得られなかった。

今年の夏は暑かったから。
犬が踏み荒らしたから。
犬がおしっこしたから

でもこれまでも暑い夏はいっぱいあったし我が家はずっと犬を飼っている。そんなこと言ったら道路沿いの芝生は至る所で犬のおしっこで枯れているはず。

仕方なくこの春、日本往復航空券が買えるほどの大枚(1500ドル、日本円で約20万円)を叩いて全ての芝生を張り替えた。最初は良かったのだけれどまた同じエリアの芝生が枯れていった。

“芝生自体ではなく環境に問題がある“と確信した。

私はこの謎を解明せずにはいれなくなり、テネシーで芝生のメンテナンス会社を起業した昔の同僚に元気のない芝生の写真を添付した。返事はすぐ返ってきた。

『カズ、これはカビだ。』

高温多湿の南部テネシーではよくみられるらしい。シカゴでも高温多湿になる夏に起きることがあると。彼は2つアドバイスをくれた。

(1) 水をやるなら日の出前。決して夕方に水をあげてはいけない。

夕方に水をあげると葉っぱに水が残る。そうするとカビが発生しやすくなる。

(2) とにかく風通しをよくしてドライな環境を作る。ドアを開けるなどして。

確かに夕方に水をあげていた。でもそれは昨年に限ったことではない。何より前庭の芝生は全く問題がない。となると考えられるのは(2)の可能性。

お隣のフェンスかも!
昨年、お隣さんが裏庭に木製のフェンスをつけた。フェンスができたことにより風向きが変わり芝生が乾きにくくなったのかもしれない。それまでは夕方に水をあげても風で乾いていたのかも。フェンスができたことにより私の水やりの過ちが露呈した。

先週気温が下がってきたので新しく芝生のたねを蒔いた。芽が出るまでは毎日水をあげてくださいとのこと。水をあげる時間を早朝5時から30分に限定した。来週留守にするのでタイマーも購入。結果が楽しみ。

今回の一件で“風の力“を改めて実感した。たった一枚の壁が植物の生態をも変えてしまう可能性がある。

まさに高校物理で習った”エネルギー保存の法則“。

でもこれって風力発電でも起きるよね。風が風車を回せば出てきた風は当然エネルギーを失っている。湿度のみならず花粉の飛び方も当然変わる。植物の生態が変われば動物の生態も変わるかも。仮に洋上風力発電にしても海には魚が住んでいる。水温も変わるだろうし、水に解ける二酸化炭素の量も変わる。太陽光発電でも基本的には同じことが起こるかも。

20万円は痛い出費でしたが一生忘れないレッスンでした。

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