葬送

 病んだので弔辞を読み上げる。この眠られない夜、眠ることももできずに蹲る自分を今夜この土に埋める。明日の朝、僕は死んだ自分の意を汲み取って生きる。

 このところ不安と不満で心がおかしい。自律神経のバランスは崩れ、時々息が苦しい。仕事絡みの話なのだけど、今はそれを感情的にぶちまけたりしない程度の理性が辛うじてあるので、一旦noteでも書く。

 僕はやはり社会不適合者だと思う。人より優れた部分はあるけれど、それより欠けている部分が大きい。僕が安心して息を出来る環境は恐らくかなり限られている。ここはしばらく息ができたけれど、いよいよどうやら酸素が足りなくなったらしい。
 上の話は比較的自罰的に書いてはいるかもしれないとは思う。けれども、詳細は省くが、客観的に見ても今の環境はおかしい部分がある。自分にも周囲にも悪意を振りまこうとする感情的な自分をなんとか振り切って冷静に見つめても、逃げの一手を打っていいタイミングだと思う。ただし、他の職場で働いたことない自分の「客観的」な視点は現実を反映していない可能性はあるが。だとしてもそれを知るためには離れることが必要で、留まる理由にはならない。

 ことここに至って、怠慢は墓所を荒らす行為以外の何者でもない。僕はこの死にそうな夜に墓標を立てなければならない。この状況が終わって平常になった僕が、今日の僕を異常だと切り捨てないように。この死にそうな夜に這いつくばる僕もまた常にお前の足元にいるのであって、決してこの夜は幻ではないことを知らしめるために。お前がこの夜を苦しみと共に思い出し、こんな夜を出来るだけ減らすためにお前に何ができるか、考えることから逃げさせないために。

 思い出せ。今夜の俺は墓から見ている。俺を忘れたお前を、俺は絶対に許さない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?