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週刊金融日記 第586号 一部フェミニストの方々の力で日本の司法がおかしくなってきている、世界No1企業Apple成長鈍化、人に教えたくない東京の外貨両替屋、現代社会では富豪もたくさん子供を作らない理由、他

// 週刊金融日記
// 2023年8月8日 第586号
// 一部フェミニストの方々の力で日本の司法がおかしくなってきている
// 世界No1企業Apple成長鈍化
// 人に教えたくない東京の外貨両替屋
// 現代社会では富豪もたくさん子供を作らない理由
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 香港にいったん帰ってきたんですが、最近滞在した日本もフィリピンもインフレがすごくて、物価が上がったなぁ、と思っていたら、やっぱり欧米先進国とだいたい物価が同じぐらいの香港はレベチでした。

★ベトナム料理でひとり5万円近くいくとは、さすがにドン引きですね。美味しかったんですけど。

★ちょっとおしゃれなアイスクリーム屋に行ったら1スクープが1300円ぐらいして笑いました。でも、この値段でも、店内は若い人でいっぱいなんですよね……。

 まあ、僕が香港に引っ越した数年前は、1HKD=12円ぐらいで、日本より物価は高いけど、1HKD=10円だと思えば同じぐらいだな、と思っていて、いまでも1HKD=10円で日本と物価が同じぐらいなんですが、円安がどんどん進んで、いま1HKD=18.4円とかですからね。しょうがないですわ。

 さて、インフレの影響ですが、光熱費などが高騰して、国立科学博物館が資金繰りに困って、クラウドファンディングをしておりました。やはり、思った通りで、すごい勢いで集まっていますね。

★上野にある、国立科学博物館と東京国立博物館は、なかなかすごい博物館ですね。

★おすすめは寄附金額15000円の『かはくオリジナル図鑑』でしょうか。

 国立科学博物館はたいていの人が行ったことがあると思います。だから、みんな思い出があって、あの博物館がピンチならすこし出そう、と思うわけで、僕の予想通り、すごい勢いで寄付金が集まっています。しかし、これは、メディアに取り上げられる1回目だからであって、今後も安定した収益にすることは難しく、やはり学術的に大切なものは、国がお金を出していかないといけないんじゃないでしょうかね。
 大学関連とか、こういうものはどんどん予算が削られていきますね。老人の医療費なんかは右肩上がりですから、こうしたことは仕方ないことなのかもしれません。

 中学受験をしているような家庭だと上野のこれらの博物館はとてもお世話になると思います。週刊SPA!で連載中の『中受ウォーズ』は第2話です。第1話はKindle Unlimitedで読めるようですね。まだまだ序盤です。

●週刊SPA! 2023年 08/08号
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 Twitter、いやXで、YouTubeなどのように広告収益の分配がはじまり、いくらもらった、みたいなことをインフルエンサーたちがつぶやいておりました。僕はすっかり乗り遅れて、申請していなかったのですが、あわててStripe等の設定をしました。まだ、何も受け取っていません。どうなることでしょうか。
 受け取ったら、どんなもんか報告しようと思います。

★めんどくさがらずに、最初からちゃんとやっておけばよかったです。
https://twitter.com/kazu_fujisawa/status/1688766504064651264

 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

- 取り残されたほぼ全財産の円預金700万円を投資に一気に回すべきか少しずつ回すべきか
- 新NISAの積立投資枠で何に投資するべきか
- 30代前半既婚娘1人年収1000万円の投資ポートフォリオについて
- 富豪が子どもを量産しない理由について恐れながら所長に反論させてください

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.一部フェミニストの方々の力で日本の司法がおかしくなってきている

 このメルマガでは、特に社会で間違っているようなことがあっても、ことさらに声を上げてそれを正していこうなどということはまったく推奨してきませんでした。我々は社会を変えるにはあまりにも無力だからです。あきらめというか、よく言えば、クールに振る舞って、そんな無駄な労力を使うよりは、与えられた環境の中で賢く立ち回っていこうよ、というそんな態度ですね。プレイヤー視点のミクロ最適化です。
 それでも、僕の方は、ささやかながら日本の間違ったエネルギー政策については新書を書きましたし、おかしな婚姻の制度についても社会に警鐘を鳴らそうと新書を書きました。

『反原発の不都合な真実』
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『損する結婚 儲かる離婚』
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(新潮新書の拙著のKindle版がAmazonのセールの対象になっていて50%ポイント還元ですからこの機会にポチりましょう)

 コンピ地獄のようなものがあり、もはや夫婦としての信頼関係が終わってしまっているにもかかわらず、夫の年収がある程度以上あると妻はコンピだけで生活できるようになり、コンピ給付期間を長引かせようと泥沼の離婚裁判が何年も続く、ということを世間に知らしめたかったからです。
 そして、こんな非生産的なコンピ地獄みたいなことはやめて、とっとと離婚を成立させたほうがいいよね、と僕の本を読んだ世間が納得して、司法もそのような方向に動いていくものとばかり期待していました。しかし、本を書いたあとに、コンピの算定表が改定されたのですが、なんとコンピは若干ですが増額する方向に行きました。コンピ地獄が緩和されるどころか強化されたのです。
 そして、いま財産分与の方にも手を付けられようとしていました。

●平成30年度司法研究(養育費、婚姻費用の算定に関する実証的研究)の報告について
https://www.courts.go.jp/toukei_siryou/siryo/H30shihou_houkoku/index.html

★先日、Twitterでバズっていましたが、現在、共同親権など家族法の見直しを政府の法制審議会で議論しているそうですが、そこに参加している水野紀子教授の思想に世の男性たちは戦慄しておりました。

●法制審議会 - 家族法制部会
https://www.moj.go.jp/shingi1/housei02_003007

 水野紀子氏は東大法学部を大変優秀な成績で卒業し、そのまま東大で助手(学士助手)をされていたそうで、日本の家族法の権威です。現在、白鷗大学大学院法学研究科教授をしております。この水野教授の発言は、現在行われている審議会でのものではなく、だいぶ前の対談からの抜粋で、その点ではネットはすこし過剰に反応しているのかもしれません。
 以下、抜粋を乗せておきますが、婚姻は男性が女性を生涯養うと約束したものであるから、どんな理由であれ、それが途中でうまくいかなくなり離婚となるなら、生涯保証分を支払え、と。財産分与は現状の半分では不十分で、ふつうのサラリーマンでも(養育費などとは別に)全財産を妻に差し出した上でさらに借金して5000万円ぐらいは払え、と。そういうことです。
 拙著に書いたとおり、まともな仕事をしている男性は、コンピ地獄で将来の婚姻費用を買い取らないといけませんから、もちろん現状でも財産の半分ではとても離婚できないのですが、財産分与は現状の共有財産ではなく、生涯できたであろう架空の財産まで計算しろ、というような主張だと思います。

●対談「離婚訴訟、離婚に関する法的規整の現状と問題点 -- 離婚訴訟の家裁移管を控えて」
https://www.law.tohoku.ac.jp/~parenoir/taidan.html

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