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週刊金融日記 第403号 おバカさんの濃縮装置となったネットと負の学習効果を避けるために必要なこと、米国株史上最高値更新もバリュエーションも最高水準、新宿ならここ周辺という話から立ち食い寿司チェーンまで、パソコンの基本的な仕組み、他

// 週刊金融日記
// 2020年1月20日 第403号
// おバカさんの濃縮装置となったネットと負の学習効果を避けるために必要なこと
// 米国株史上最高値更新もバリュエーションも最高水準
// 新宿ならここ周辺という話から立ち食い寿司チェーンまで
// パソコンの基本的な仕組み
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 いつも日本各地を飛び回って美味しいものを食べている堀江貴文さんのメルマガを見習って、いま香港にいるんですが、ちょっと山口県でトラフグを食べて、福岡空港からサクッとまた香港に戻ってきました。香港の日中の気温は20℃ぐらいで快適ですね。冬は香港は快適です。
 さて、香港ではいまもデモがさかんなわけですが、香港の若者というかふつうの人と話していて、でもデモがやってることは自傷行為で自分たちの経済を傷つけているだけだよね、みたいなこと言ったら、それこそみんなが望んでいることだ!家賃が上がり過ぎてみんな生活が苦しい、みたいなことを堂々と話し出して、ああ、やっぱりそうなんか、と思った次第であります(笑)。まあ、でも、どうせそのうちみんなデモに飽きるだろ、と思われているので、香港の株価も不動産もあんまり下がらないんですけどね……。

★トラフグはもちろん美味しいですね。低脂質でタンパク質がたっぷり。個室のお座敷だったので、ついつい食事中にプッシュアップを40回x3setをやってしまいました。

★帰りは博多の駅で鉄板焼き。鮑と伊勢海老と和牛がぜんぶついてひとり8000円ぐらいで、さすが博多は安くて美味しい。

★香港のセントラルをふらふら歩いていたら、とうとうデモに巻き込まれました。写真撮りましょうかルーティーン使ってナンパするのはあまりにも不謹慎かもしれません。しかし、小学校でやってたケイドロですね、これは(笑)。

 あと、香港へは大まかにキャセイパシフィック航空とLCCの香港エクスプレスがあるんですが、両社のダイナミックプライシングがちょっと読めてきました。しかし、香港エクスプレスは安いですね。

★キャセイは直前のチケット価格を吊り上げるアルゴリズムのようです。

★LCCに乗る客はケチが多いので、ちょっと追加料金がかかる席がお買い得かもしれません。

 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

- パソコンの基本的な仕組みがわかる参考書を教えてください
- 40歳美魔女の同僚とパンパンできたご報告
- 出会い系アプリに登録したいのですが美人局がこわくて登録できません
- 童貞ですが出会い系アプリで1レスするのに数十分かかってしまいます
- 同じ大学の女の子とお泊りできたのですが生理中で挿入できずトリガーが引けませんでした
- 前回飲み過ぎた反省を糧に無事に28歳巨乳へゴール

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.おバカさんの濃縮装置となったネットと負の学習効果を避けるために必要なこと

 一昔前、将来的にはネットに何でも情報がアップされるので、ネットで自分で何でも学習できるようになる、と言われていた。たとえば、僕が私淑*していた大前研一さんのインターネット革命前夜の頃の本には、学校の授業なんかは最高の教師がひとりでネットで動画配信すればいいので、他はすべて失業する、というようなことが書かれていたように記憶している。実際に大前研一さんはその後、動画で授業を提供するオンラインのMBAコースみたいな学校を作っていた。また、スタディサプリという受験生用の動画教材のサブスクリプションはそこそこ流行っている。
 そして、いまやYouTubeなどにはさまざまな動画がアップされており、確かにやる気があればいろいろと学べるし便利になったと思う。実際に、僕も中国語の勉強や筋トレではYouTubeを大いに活用した。いまやネットに無料の良質な教材が溢れていて、その点に関しては予言どおりになったと言っていいだろう。

『週刊金融日記 第319号 無料動画が役に立つのはエロではなく語学学習だ』
『週刊金融日記 第389号 筋トレは中途半端はパーソナルトレーナーよりもYouTubeで学べ』

* 私淑という言葉には我々のコミュニティには特段の思い入れがある。以下のバックナンバーを参照されたい。
『週刊金融日記 第245号 文春砲被弾の損害状況について』

 しかし、である。ネットで学習して、何か一流の人材が出てきたかと言うと、そんなことはない。ポツンポツンとはちょっと話題になるぐらいの人は出てきているようだが、本当にポツンポツンと言ったところで、その数はめちゃくちゃ少ない。1億人以上が住んでいる日本で、1人出てきたかな、2人出てきたかな、というレベルだ。いまだに企業というもので、技術的には可能だとしても、在宅勤務が主流にはなりえないことと関係しているかもしれない。まあ、とりあえず、もともと優秀でモチベーションが高い人が利用できるツールがちょこっと増えた、という程度のものだ。
 それよりもネットによるネガティブな影響のほうが一気に蔓延したように思える。若者はスマホに金も時間も奪われ続け、さらに性欲まで吸い取られ続けている。驚くべきことではないが、スマホを使っている時間と学校の成績には負の相関があることがたびたび報告されている。つまり、スマホを使えば使うほど、少なくとも子供の学校の成績は落ちる傾向にあるのだ。人類はネットで学習して賢くなるどころか、どんどんバカになっているような気がしてならないのだ。Twitterで、たまに飛んでくる特定クラスタのおかしな人たちの発言を観察すると、とりわけ深刻なのがある種の間違った情報や考え方がネットでどんどん強化されていく現象だ。反安倍クラスタ、放射脳クラスタ、インチキ美容クラスタ、ニセ医療クラスタなど、なかなか香ばしい集団が形成され、いまも成長し続けているようだ。

●インターネットは、現代社会にバラ撒かれたアヘンである。
https://cakes.mu/posts/7181

●"スマホが学力を破壊する"これだけの根拠
https://president.jp/articles/-/24764

★ネットでの学習で大半の人がバカさ加減を濃縮して、もっとバカになっているのが現状だ。

 さて、結論から言うと、ネットはひとつの便利な道具であり、それを有効に使える人と、データやロジックから目を背け見たいものだけを見て自分のバカさを濃縮するための装置にしてしまう人がいるというだけである。まあ、現状で、人類の2割は負の学習効果とも言えるバカ濃縮装置にしてしまっていて、8割はよく言えば娯楽、悪く言えばアルコールやギャンブルみたいな時間と金が奪われる依存先にしてしまっていて、いろんな知識を得たり生産的な人とのつながりに利用できている人は2割はいないだろうな、といったところだ。

 僕はネットリテラシーと言うか、ネットで上手く情報収集したり学習したりできるスキルというのは、英語学習に似ていると思っている。英語学習は大変だが、第一宇宙速度みたいなものがあって、そこを超えると、ふつうに英語のニュースを見て情報収集したり、英語の映画で娯楽を楽しんだり、と特にがんばって勉強しなくても勝手に英語力が維持されていく。幸いなことに、僕はこのステージは大学卒業後すぐに超えたので、それ以来英語の勉強をしていないが、特に不自由していない。
 ネットも同じで、ネットリテラシーというかネットで学習できるだけの素養がある人は、SNSも検索エンジンも有効に使えていて、適当にネットで時間をつぶしていたらどんどん知識がアップデートされていくのである。この素養を身につけることがネット学習の第一宇宙速度といったものかもしれない。逆に、ここを超えていない人がネットを使っていると、バカの引力に引っ張られ、どんどんバカに落ちていく。困ったものだ。
 それでは何をすればネット学習の第一宇宙速度を超えることができるのか、ということを考えていきたい。

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