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週刊金融日記 第330号 最近考えている政治経済の長期的テーマについて、トルコリラなど新興国通貨が大暴落、原宿の高級フレンチとワインはボトルで頼むのはダメという話、外科医ですがプレゼンテーションが苦手です、他

// 週刊金融日記
// 2018年8月13日 第330号
// 最近考えている政治経済の長期的テーマについて
// トルコリラなど新興国通貨が大暴落
// 原宿の高級フレンチとワインはボトルで頼むのはダメという話
// 外科医ですがプレゼンテーションが苦手です
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 日本はお盆休みですね。僕はまたアジアのリゾートに来ていて、しばらく原稿を書いてから他の国にも行く予定なんですが、この時期の日本発の航空券は本当に高いです。エコノミーが通常の3〜4倍になっているのに、ビジネスが1.5倍ぐらいにおさまっていたのでビジネスクラスに乗りました。ビジネスクラスは日本の空港だとラウンジにカレーライスがあり、さらに機内食はちょっとしたコース料理なんで、本当にみんなどれだけ客を太らせる気だ!と思います。エアアジアなんかのLCCは機内食はなし(有料)のまま、席だけフルフラットの格安ビジネスクラスを販売していたと思うのですが、僕の理想はこれですね。機内食もラウンジの食べ物も有料のビジネスクラスがあるといいです。ラウンジは電源とWIFIを確保して仕事するためですし、機内は寝たり読書のためなので、どうせ食べない、残す食事は資源的にもったいないし、無料のものを拒絶するというのも何か損した気分で精神衛生上良くありません。

★僕は酒も飲まないんでビジネスクラスの食事は損している感がありますね。

 第326号では人生初のクレジットカード不正使用の被害について報告しましたが、今回、人生初のハッキングに遭いました。ずっとInstagramを放置していたのですが、なんかiPhoneに蓄えられていた写真が古いやつから順番に消えていく怪現象に遭遇し、まあ、写真の保管も含めてInstagramにまとめて1年分ぐらいの写真をアップしようか、と思ってほぼ1年ぶりぐらいに見にいったら、なんか知らない外国人インスタグラマーを2500人ほどフォローしているではありませんか! あら~、やらかしたかな、と思ってログインを試みると、ふつうにログインできる。よくある乗っ取りではなさそうです。それで、どんな人をフォローしているか調べると、これがまたフォロワー数だけがやたら多い微妙なインチキインフルエンサーが大量にフォローされています。それで、ググってみると、僕と同じように勝手に誰かをフォローしているという症状を訴えている人がたくさんいました。
 インフルエンサー・マーケティング(笑)は金になるし、いまやインフルエンサーは昔の芸能人のようなものなので、なりたい人がいっぱいいるわけです。当然、そこにはフォロワーを売る業者もいっぱいあって、そういう業者のテクノロジーもなかなか最先端を走っている、と感心させられると同時に、ああ、こうやってインフルエンサーになりたい人たちが毟られたり、あるいはインチキなインフルエンサーにネットがよくわかってない会社が広告宣伝費を払うんだな、とネットの闇を垣間見ました。
 フォロワーを売ったり、インチキインフルエンサーを使って会社から広告宣伝費をだまし盗っているような会社がこういうロボットを開発して走らせているようで、それらはいろんな経路から侵入します。一番多い侵入経路はアプリ連携でしょう。すぐにそういう行動に出るとバレるので、更新が止まったアカウントを狙っているようです。また、このあとも賢くて、インチキインフルエンサーばかりをフォローすると、あっという間に「ブラックリスト」が作られてしまうので、その辺は本物というか天然インフルエンサーを適度にフォローしたり、企業アカウント、ニュースのアカウントなんかも混ぜながら、何らかの意図でフォロワー数を増やしたいインチキインフルエンサーをフォローしていくわけですね。
 僕はどこから侵入されたのか、まだよくわかっていないのですが、連携したアプリはライブドアブログと、あとはPCから画像をアップできるGramblrだけなんですよね。ライブドアのほうは、そんなことが起きていたらちょっとしたニュースになるでしょうから、Gramblrが怪しいかな、と。直接パスワードが破られていたらかなり怖いので、Gramblrであってほしい、と思いますが、よくわかりません。
 さっそくパスワードを変えたところ、その後、このロボットが頻繁にログインを試みたようで、ログイン失敗がたくさん起きた旨のメールがInstagramから届きました。そして、僕はフォローをしこしこ削除しているのですが、連続で大量に削除すると、Instagramから怪しい行動ということでアンフォローの機能制限が1日ぐらいかけられてしまうんです。で、Instagramに文句言おうと思っても、サポートのページで次から次に、人工知能という大げさなもんでもないんですが、これは試しましたか?みたいなのが出てきて、永久に問い合わせフォームにたどり着けません。しょうがないので、機能制限が解けたときにちょっとずつインチキインフルエンサーを駆除している、という状況です。まるで、カビが生えたお風呂の掃除というか、古い家に住みついたゴキブリ駆除のようです。あるいは、インキンタムシ(罹ったことないけど)のようなインチキインフルエンサーを根気強く殺菌し続ける、というような感じですね。トホホ。

 先週のメルマガ(第329号)を読んで、ELSAを試してみた方も多いかと思います。これは日々の習慣化が重要なアプリです。ELSA先生にExcellent!と褒められると嬉しい(笑)。僕はジャパニーズ・アクセントでもちゃんと通じる発音ができていると思っていたのですが、ELSAの弱点発見テストで、ああ、確かにこれができてないよな、みたいな発音がいくつも見つかりました。僕の弱点のひとつはあいまい母音で、発音記号はeが反対になったやつです。
 ELSAはいま金融日記スペシャル・ディスカウント中ですので、ぜひこの機会に試してみましょう。まずは、ELSAのアプリを落とし、それを使ってみましょう。7日間は無料トライアルです。それから、このリンクをたどってPayPalで支払いをすると鍵がPayPalのメルアドに送られてくるので、指示に従いアクティベートすると一丁上がりです。

●ELSA Speak - Accent Reduction
https://itunes.apple.com/jp/app/elsa-speak-accent-reduction/id1083804886

●ELSA: Special Discount
https://www.elsaspeak.com/kinyuunikki

 今週も興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

-外科医ですがプレゼンテーションが苦手です
-名古屋~栄プロトコル(和食編)
-声かけ数620人のストリートナンパ記録
-メンタリストDaigoさんが恋愛工学の「女をディスる技術」を否定していました
-自分を使ったオナ禁の実証実験の中間報告
-セフレを振ったあとに好きになったのですがうまく行かなくなりました

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.最近考えている政治経済の長期的テーマについて

 世間はお盆休みで、僕もお盆休みです。というわけで、今週号はとりとめもなく書こうと思います。そのかわりと言っては何ですが、今週号はレストランコーナーと読者投稿コーナーが充実しております。
 僕は投資家と作家が本業なので、世界経済について考えるのは単に意識が高いというだけのことでなく、その予想によってどこに住んで、どういうビジネスをしていくかの方針を立てているわけで、個人的にはなかなか切実な問題でもあるんですね。とは言え、やはりそんなマクロな視点の高いことよりも、ビジネスとは関係ないプライベートな人間関係や、ビジネスでもたまたま出会った人と仕事したり、とけっこう場当たり的に意思決定というか行動していたりするんですよね。恋愛もこういう人とこういう恋愛をしたい、と言ったところで、たまたま偶然が重なって一気にセックスまでことが進んだ人とつきあい続けることが多いと思うんですよね。男と女も。さりとて、マクロな視点もやはり重要であるかな、と。
 ということで、僕が気にかけている長期的なテーマはふたつあって、ひとつ目は独裁国家が勝つんとちゃうか、ということです。ふたつ目は、スマホの次は何が来るんか、です。

(1) 独裁国家 vs 民主国家

 抽象的に言うと独裁国家ですけど、まあ、要するに中国のことです。中国は14億人も人口がいるので、「このまま行けば」あっさりアメリカのGDPを抜き、世界最大の経済大国になります。そうすると軍事力も世界最大になりそうです。で、それをアメリカは本気で阻止しに来るのか、あるいは阻止しに来たところで中国の勢いはもはや止められないのか、ということです。まあ、地政学というか政治学は僕の専門ではなく、正直、そういった分野は自分が得意なことでもないので、この辺はあまり真剣に考えていません。やはり僕の専門は金儲けに絡む経済学なので。
 ただ、中国はなかなかすごい国にはなってきていると思います。会社を辞めて、しばらくビジネスから遠ざかっていて、中国がどんなことになっているのかはメディアから流れてくる情報を見ている程度でしたが、昨年は暗号通貨トレーディングにハマって、そのときにBINANCEという中華系の取引所を使ったときは、けっこう衝撃を受けました。僕がBINANCEを使い始めたときは、中国で暗号通貨取引が突如禁止され、つぶされた取引所のエンジニアたちが香港で立ち上げたばかりの取引所だったのですが、あれよあれよという間に世界最大規模になりました。いまはヨーロッパのマルタを本拠地にしているようです。僕は日本の取引所しか使っていなかったのですが、なんというかものが違うな、という感じでした。中国のITはすごいな、みたいな。

●暗号通貨取引所のBINANCE(バイナンス)がすごかった件
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52122683.html

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