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週刊金融日記 第402号 ビジネスはすべて時給だという話と前澤さんが剛力彩芽と別れた理由、台湾総裁選では中国が大嫌いな蔡英文女史圧勝、五反田の焼鳥と新橋のすっぽんと赤坂の北京ダック、英語×ナンパ プーケット編、他

// 週刊金融日記
// 2020年1月15日 第402号
// ビジネスはすべて時給だという話と前澤さんが剛力彩芽と別れた理由
// 台湾総裁選では中国が大嫌いな蔡英文女史圧勝
// 五反田の焼鳥と新橋のすっぽんと赤坂の北京ダック
// 英語×ナンパ プーケット編
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 年末年始は日本にいたのですが、また香港に戻ってきました。香港にも冬はあるんですが、石垣島より南なんで気温も20℃ぐらいでマジで過ごしやすいです。僕はたびたび書いているのですが、季節性うつというか、寒くて暗いとどうも調子が悪いので、冬は南の国がいいですね。あと、これからやってくる花粉症の季節もです。

★台風でも飛んでくれるキャセイをひいきにしているのですが、直前の羽田発だと対抗する香港エクスプレスの2倍ぐらいすることもあって、この日はLCCの香港エクスプレスで香港へ。

★香港のGoose(ガチョウ)ご飯は美味いです。このご飯と海老ワンタン麺が香港人のソウルフードですね。日本人のソウルフードは何なのかと言ったらカレーライスとラーメンになると思うんですが、美容と健康の観点から言うと、タンパク質が多く脂質が少ない香港の圧勝です。さすが平均寿命が世界一。

 僕はメディアには活字しかいまのところ出ていないんですが、編集者の人たちとは当たり前ですがちょくちょく会っていて、割とダイエット成功で驚かれ、いろいろ取材を受けることになりました。すでに立派なダイエット&筋トレブロガーですよ(笑)。いまは金!女!!とかの世知辛いところで現役プレイヤーとしてまだまだがんばっていますが、あと一仕事か二仕事したら、ちょっと歩いて浜辺に行けば魚釣りなんかできる田舎の家にでも引っ越して、その日の食事を釣ったり、裏庭でブルーベリー育てたりして、美容と健康ブロガーとかやりながら細々と生きていきたいと思います(笑)。

●10キロ減でリバウンドなし!「恋愛工学」藤沢数希のダイエット論
https://dot.asahi.com/aera/2020011000051.html

『週刊金融日記 第377号 4月下旬からの筋トレしながら9kg減のダイエット記録』

 お茶の間を騒がせているカルロス・ゴーンさんですが、レバノンでBBCの単独インタビューに答えて、正義についてドヤっていました。この65歳の爺さん、どんだけ元気なの。ていうか、トランプ大統領も73歳ですね。やばいですね。一方で、僕たちが子供のころ、まさに世界は彼を中心に回っていたと言っても過言ではないぐらいなんでもヒット曲になった天才音楽プロデューサーの小室哲哉さんは、いま離婚騒動中で、妻で大物ミュージシャンのKEIKOに支払う婚姻費用の月8万円を巡って、もっと払って、いやこれ以上は払えない、みたいなことで揉めているそうで、マジで歳の取り方というものを考えさせられます。

★日本から世紀の脱走を成功させたゴーンさん、BBCで「正義」についてドヤ顔で語る。

★天才音楽プロデューサーである小室哲哉さんが稼いだお金はいったいどこに行ってしまったのでしょうか……。

 週末はこのメルマガの執筆もありますし、いろいろ事務仕事があって、テンパっていたんですが、ふと英王室のお家騒動のニュースを見て、登場人物たちの経歴を調べていたら面白すぎて、やるべき仕事はぜんぜん終わらなかったのですが、英王室の人たちにめちゃくちゃ詳しくなりました(笑)。いまは教育工学の本を書いているので、教育というひとつの切り口があると、また違ったものの見方ができるんですよね。

★最初、ニュースを聞いたときは、なんかいまどきのわがままな何でも欲しがる女か……、という印象でした。

★しかし、英王室の人たちの経歴をいろいろ調べたら、ヘンリー王子が想像以上にボンクラで、メーガンさんも想像以上の成り上がりで、これは面白すぎます(笑)。

 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

- 保険に関する情報をもっと知りたいです
- 花粉症の手術はどこの病院でしてもらえばいいでしょうか
- 激務のベンチャーから大手企業に移ったのですがさっさと帰ることだけが目標になってしまっています
- 4カ月で12キロ増やしたウエイトアップの方法
- 英語×ナンパのフィールドレポート プーケット編

 それでは今年もよろしくお願いします。

1.ビジネスはすべて時給だという話と前澤さんが剛力彩芽と別れた理由

 金持ちになりたかったら時給で考えるな、と言われるが、そんなことは嘘である。ビジネスこそ、最終的にはすべて時給に換算される。人間の寿命は限られているのだから時間というものは命そのものであり、ビジネスとは時間=命を金に変換していくゲームに他ならない。
 ウォーレン・バフェットのように株に投資するという、もっとも時給と関係なさそうな仕事も時給である。割安株を見つけるためにリサーチしないといけない。たくさんリサーチすれば儲かるとは限らないが、リサーチ時間に概ね比例して確度が上がっていかないならそれはもはやビジネスではなくただのギャンブルだ。じつは、投資やトレーディングはリサーチしても勝率が上がらない人が9割以上で、彼らはみんなサイコロ投げるギャンブルやっているだけだなのだが。
 僕は証券会社を辞めるとき、作家業である程度稼げるし、僕がやっていたトレーディングの分野のひとつはネット証券で個人でもできるものだったので、ふつうにトレーディングすれば年間2000万円ぐらいは稼げるかな、という算段があった。しかし、ビットコインのトレーディングなどはご存知のようにちょっとがんばって数千万円ぐらいはサクッた儲けたけど(雑所得で半分税金です)、会社を辞めてからトレーディングはそれほどやっていない。なぜか? 僕の場合、作家業で文章を書いている方が時給が高いからだ。僕が証券会社でやっていた業務を個人でやるには週に3日はデータをいろんなところから集めて、スプレッドシートを開いてシコシコと分析をしないといけない。それで期待値として年間2000万円ぐらいしか稼げないとなると、名誉毀損などで訴訟を起こされない限り確実に儲かる文筆業のほうがはるかに時給がいいのだ。ベンチャー投資もしているが、上場株と違って株価が見えないので、正直、儲かるのかどうかはぜんぜんわからない。まあ、僕は作家でもあるので、儲からなかったら儲からなかったで、それはそれで何かを書くインスピレーションになっていいのだが。
 このように世の中にはいろんな仕事がある。マクドナルドのアルバイトから、ウォーレン・バフェットのような株式投資、あるいはアイドルをすることも仕事だ。それらを比べるにはどうすればいいのか? 単位時間当たりに稼げる金額の期待値という時給に他ならないのだ。ビジネスは時給が全てで、要は自分の時間という限りあるリソースを効率よく割り振って、一番たくさん稼げば勝ちというゲームである。
 それで、ビジネスで成功した金持ちは、学校の勉強に関しては、中卒から東大卒、あるいは海外の名門校でPhD取ってきたような人までいろんな人がいるのだけれど、瞬間的に時給、つまり投入時間収益率を計算し、さまざまなリスクを勘案して意思決定していく、という能力がみな著しく高い。例外はいない。一定レベル以上のビジネスマン、経営者、投資家は、こうした時給を瞬時に見積もって、いろいろ考えているのだ。本当だ。
 一方で、庶民にはこの感覚はない。物事を時間を投資して金を得るというふうには考えない。パチンコをしたり携帯ゲームをしたり、何のプラスにもならない交友関係に時間を使ったり、とビジネスマンたちには考えられないような時間の使い方をする。ちなみに、スポーツ選手や芸能人など、何も考えなくてもある種の才能があれば稼げてしまう人たちは、こっちの庶民側の人間であることが多く、ある意味で人間らしいのだ。その点、成功したビジネスマンも経営者も投資家も人間らしくなく、ときにサイコパスなどとなじられるのだが……。

 さて、前置きが長くなったのだが、2000億円以上の個人資産を持ち日本で一桁順位とは言わないが、日本で20番以内には入りそうな富豪の前澤さんである。彼はことあるごとに、金に興味はない、金がなくても暮らせる社会を、みたいなことを言っているが、彼のアクションを一つひとつ観察すれば、すべて背後に冷徹なリターンの計算がある。彼が買ったスーパーカーも美術品もいまは買った値段より高くなっているし(まあ、流動性がないので、そう簡単に売れるとは思えないが)、彼が以前Twitterでやった1億円ばら撒き企画も、今回の10億円ばら撒き企画も、フォロワー獲得単価なんか計算したら、ふつうにネットマーケティングするより圧倒的に安いのだ。僕は、事実婚というか結婚せずに家庭を複数作っていたり、次から次へとアイドルとつきあったりする前澤さんの私生活に関して、彼こそは少子化が進む日本国民が範とする人物であると信じているので、彼への賛同を表すことも含めて10億円ばら撒き企画をリツートしようとしたのだが、期待値を計算したら1リツート当たり200円ほどで、そのあまりの安さにイラッときてスルーした。僕のリツートはさすがにそんな安売りはできないのだ(注:僕は気に入ったプロダクトは進んで広めていますしアフィリエイトがあればもちろん使っていますが、お金をもらってステマするというような仕事は引き受けておりません)。それほど、彼のばら撒きはばら撒きでもなんでもなく、めちゃくちゃ割安に広告を打てているのである。彼はことあるごとに自分の金が増える方向でアクションを取っている。一方で、庶民に向けては、金なんか重要じゃない、なくしたい、という優しい人物像のイメージを振りまいている。しかし、恋愛工学的な分析をすれば、彼がそう言えば言うほど、彼の中の冷徹で極めて計算高い優秀なビジネスマン・投資家としての顔が逆に際立ってくる。すべては計算ずくなのだ。

『週刊金融日記 第360号 人間は一番欲しいもののことを口に出せない』

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