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週刊金融日記 第8号 女子力や女のファッションの本当の目的、システミック・リスクと金融工学の敗北、恋がはじまりそうな麻布十番のカジュアル・ビストロ、他

// 週刊金融日記
// 2012年6月3日 第8号
// 女子力や女のファッションの本当の目的
// システミック・リスクと金融工学の敗北
// 恋がはじまりそうな麻布十番のカジュアル・ビストロ
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 メルマガの不達に関して、繰り返し対処方法を書いておきます。
 一番多いのはGmailで迷惑フォルダに放り込まれるケースです。
 Gmailの迷惑フォルダに移動させない方法は、各ベンダーのサイトに説明が載っていますので、お試し下さい。
 不達の場合、一番手っ取り早い解決策は、ウェブ・ページで読むことです。
 まぐまぐ、ブロゴス、夜間飛行とも、購入した分に関してはウェブで読めるサービスがあります。

まぐまぐ: magmail.mag2.com

ブロゴス: magazine.livedoor.com/magazine/52

夜間飛行: yakan-hiko.com/fujisawa.html

 しかし、まぐまぐのウェブは発送されたメルマガが入るのがたまに遅れるようで、その場合は、ツイッターで@kuwasiihakaseに聞くか、reader_yuryo@mag2.com にメールを送って下さい。
 ブロゴスは@ld_blogos、dev-ld-magazine@livedoor.jp です。
 夜間飛行は@bookyakan、http://yakan-hiko.com/contact.php です。

 非推奨ですが、週刊金融日記の人生相談アドレスにメールを送って頂ければ、購読状況を確認後に再送しております。
(返事がいつできるかはわかりません)

1.女子力、あるいは女のファッションの本質について

 この間、僕が書いた「女子力について[1]」のエントリーには少なくない反響があった。男女ともに、これこそ俺が、私が言いたかったことだ、という賞賛の声が上がる一方で、少なからぬ人々が賛成しかねる様子だった。違和感を感じている人々は、男性よりも女性のほうが多いようだ。
 そして、その違和感の正体をなんとか言葉で言い表そうとしている人たちもいた。とても不完全な言葉で。

「女子力は自己満足のため」
「女子力は男のためじゃなくて、女子に見せるためのものだ」
「女子は女子同士で戦っており、女子力が低いと女子コミュニティ内での権力闘争で不利になる」

などという、意見が多かった。

 まず最初に自己満足のため、というのはそもそも何の説明にもなっていない。これは株価は需給で動く、と言っているようなものだ。おおよそ全ての自由市場でのモノの価格は需給で動くのだから、需給で動くというのは100%正しいステートメントであると同時に、何ひとつ情報を含んでいない無意味なステートメントだ。需給を動かすその背後の理由が知りたいのである。同様に、人間の活動のほぼすべてが欲望を満たすため、すなわち自己満足にあるのだから、「女子力は自己満足」というのは正しいステートメントであるが、何も言っていない。
 女子力は女子に見せるため、というのもおおよそ何も言っていない。なぜ女子に見せる必要があるのか? 高い女子力を同性に見せることにより、どのような効用が生まれるのか? そこに言及しない限り、やはり無意味なステートメントとなる。
 女子コミュニティ内での権力闘争という視点は、はじめて意味のあるストートメントになりうる。これは確かに真実の一面であり、女子力、あるいはこれから僕が説明しようとする女のファッションのひとつの要素となりうるが、それが最重要なものとは決してなりえない。これだけ女子が、女子力の向上、ファッションにお金や時間をかけているのは、生物学的に明確な理由付けが必要なのだ。

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