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週刊金融日記 第461号 10分でわかる金利とインフレと為替相場と金融政策、テスラやユニクロなど2020年主役の超割高株が下落、レストラン紹介コーナーは自粛中、コンテンツビジネスについて、他

// 週刊金融日記
// 2021年3月9日 第461号
// 10分でわかる金利とインフレと為替相場と金融政策
// テスラやユニクロなど2020年主役の超割高株が下落
// レストラン紹介コーナーは自粛中
// コンテンツビジネスについて
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 21日間の刑期を終え、とうとう出所しました。香港は先々週ぐらいからレストランの営業は午後10時までに緩和され、それで最近はかなり賑わっているみたいです。割とちょうどいい時期に、僕の日本帰国と隔離が重なった感じですね。

★隔離中の食事は、とにかく食中毒を出してはいけない、ということで、生の魚なんか出てきませんから、最初のディナーは生のものが食べたくて和食店に行きました。もちろん、和食は日本のほうがいいのですが、1.5倍のお値段を出せば、香港でも東京と同じぐらい美味しい和食を食べることができます。

★香港の街はとても賑わっていますね。

★週末はまだシーズンではないですが、ウエイクサーフィンしてきました。この日は曇り空です。

 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

- 年収数千万円ですがタクシーに乗るのに躊躇します
- 各国中央銀行の金融緩和による株高と実体経済の乖離について
- 金があってもしょうがないので年収を増やすより生活保護で暮らしたいです
- 個人事業主で売上を全て経費で使った場合の婚姻費用
- コロナ禍中の恋愛戦略について
- 元プロサッカー選手ですがSNSマネタイズ開始のタイミングについてアドバイスいただきたいです

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.10分でわかる金利とインフレと為替相場と金融政策

 前回は金利と株価の関係、特に遠い将来に生み出すであろう利益の期待で高いバリュエーションになっているグロース株の株価がいかに長期金利にセンシティブか、という話をしました。

週刊金融日記 第460号 サルでもわかる長期金利とグロース株の株価の関係

 その後、米国のテスラなどのハイパーグロース株がさらに値崩れし、日本の主要企業の中では飛び抜けてバリュエーションが高いファーストリテイリングが大きく下落するなどしました。また、FRBパウエル議長が米国の長期金利上昇に対して懸念を表明したのですが、表明の仕方が市場参加者が期待したほどではなかったため、金利の上昇が止まらず、アメリカ国債10年の金利は1.6%ほどにまで上がりました。そして、為替はドル高になり、グロース株はさらに下がる、という展開です。なかなかタイムリーなテーマでメルマガをお届けできたようです。

●FRBパウエル議長“長期金利急上昇”に懸念 株価は大幅に下落
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210305/k10012898401000.html

 今週はまた教科書的な金利と経済の話をサクッと書こうと思います。これぐらい知っておくといいでしょう、という内容ですが、これも拙著にすでにわかりやすく書いてある内容です。自分で読み返してみると、すごくわかりやすくて、とても勉強になりました(笑)。

『日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門』 http://amzn.to/2wdYno3

 さて、まず、金利といっても、それが実質金利のことなのか、名目金利のことなのか、文脈によって意味が変わります。経済や金融の記事や本というのは、こういうところが特に不親切で(書いてる人もよくわからず雰囲気で書いていたりします)、金融機関で働きはじめて勉強しはじめたころは、とても戸惑ったことを思い出しました。
 数式で書くと、実質金利とは次のように表されます。

 実質金利(Real Interest Rate)= 名目金利(Nominal Interest Rate)- インフレ率(Inflation Rate)

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