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週刊金融日記 第646号 中国株はじめました、石破総理誕生でネトウヨとリフレ派はお通夜、銅鑼湾のローカル火鍋に行ってきました、セクハラを訴えられ会社から退職勧告、他

// 週刊金融日記
// 2024年9月30日 第646号
// 中国株はじめました
// 石破総理誕生でネトウヨとリフレ派はお通夜
// 銅鑼湾のローカル火鍋に行ってきました
// セクハラを訴えられ会社から退職勧告
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 自民党の総裁選が終わり、新しい日本の首相が石破茂さんになりました。ネトウヨみたいな人たちに大人気だった右派の高市早苗さんとの決選投票になり、石破さんが議員投票で勝ちました。まあ、個人的には、世界のみっつのフラッシングポイントのうち、ふたつですでに火を吹いているのに、アジアが危ない方向に行かなくてよかったと思います。石破さんは、良くも悪くも、無難な古い自民党という感じでしょうか。
 そして、総裁選の前にはいつ解散するかはわからない、すぐ解散しないかもしれない、などと言っていた石破さんですが、フタを開けてみれば、速攻で解散です。立憲民主党が他の野党と小選挙区で候補者を一本化するための調整する時間をなるべく与えないための選挙戦略でしょう。速攻!
 僕は日本もアメリカも民主主義政治が機能しているとは思っていませんが、選挙があるおかげで、戦争が元来大好きな人間たちが、内戦の本当の殺し合いをやらなくてもいいのは素晴らしいことではないでしょうか。ある種の疑似内戦ですよね。

●衆院選、来月27日投開票へ 石破氏意向、9日解散 国会論戦最小限に
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024092900369

●自民党役員 閣僚人事 ほぼ固まる 副総裁に菅氏 幹事長に森山氏
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240929/k10014594901000.html

★こういう政局の話は日本の文系評論家の皆さんが大好きな話題でとても詳しいので、僕はそれに比べて大した知識もないのですが、総裁選で石破さんが勝つのは、その経緯も含めて僕が予想した通りになりました。

 イスラエルがレバノンのヒズボラに対して戦争を仕掛け、多くのレバノン市民を巻き込んだ空爆で、最高指導者ハッサン・ナスララ師を含む大方の幹部を殺害したようです。中東が騒がしいですね。

●レバノンが「第2のガザ」になる危機 イスラエル軍は地上侵攻の構えも|TBS NEWS DIG
https://www.youtube.com/watch?v=-NJAhDjbwDQ

★首都ベイルートの密集地にバンカーバスター(地中貫通爆弾)を大量に撃ち込んだようです。

 世界はいろいろ戦争していますが、個人としては、外国の悲惨な本当の戦争より、身内の子供の受験戦争の方が百倍ぐらい重要です。人間というものはそうやってできています。
 週刊SPA!で連載中の中学受験を題材にした小説の第1話から第6話まで無料で読めます。

●小説『中受ウォーズ』
https://nikkan-spa.jp/1984509

 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

-核の傘というのは本当にあるのでしょうか
-同僚女子へのセクハラで人事に呼び出された者ですが退職勧告となりました
-中小企業の経営者ですが再婚する見通しで財産を隠したいのですがどうすればいいでしょうか

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.中国株はじめました

 先週は中国株が大きく上昇し、とうとうここ数年の間に低迷した中国・香港株が底を打ったかもしれない、という兆しが見えてきました。
 僕が香港に引っ越してきた時は、個人投資やトレーディングをあんまりやっておらず、文筆業中心で、特に何のビジネスプランもなかったんですが、民主化デモで街は催涙弾が飛び交っていたかと思ったら(当時は国際政治にあんまり興味がなく、知識もなかったんで、なんか道路でドロケイやってんな、ぐらいなもんでしたが、いまなら何が動いていたのかよく分かります。割愛しますが、そもそも香港はイギリス統治時代から一度も民主主義が行われたことなどありません)、コロナ禍が始まって、2年以上もボーダーがほぼ閉まってしまったので、中国本土に行く機会もありませんでした。
 それでコロナ禍でボーダーが閉まっていた香港内でたまにつるむ人がやはり証券会社やヘッジファンドなどで働いている人が多かったので、僕も負けじとトレーディングをやるようになりました。そこそこ馴染みがあって、また、香港から非常にトレードしやすく、もちろん世界一の米国市場を中心に見ておりました。当初は、香港や中国の株式市場はあんまり見ておらず、この中国株大暴落を運良く回避できたという経緯があります。
 しかし、昨年の春にとうとうコロナ禍も終わり、中国とのボーダーが開いて、となりの深センなんかによく行くようになりました。そして、目まぐるしい発展を続ける中国経済に関心を持つようになりました。また、僕はどっちかというと逆張り好きなので(みんなの反対をやりたい性分で困ります……)、西側メディアが総出でネガティブキャンペーンをやっている中国経済や中国企業に注目するようになり、この半年ぐらい主に香港株式市場で取引できる中国株を見ておりました。

 ということで、今週号はようやく中国株の夜明けが見えてきたので、これまで中国株が低迷した理由を解説し、それゆえに、現在は非常に過小評価されていること、そして、未来の展望について書きたいと思います。また、日本ではあまり馴染みのない(投資可能な)中国企業をぼちぼちと紹介していきたいと思います。
 レッツ中国株投資!

【中国は日本の失われた30年を繰り返すのか?】

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