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週刊金融日記 第435号 安倍首相辞任と5分でわかるアベノミクス総括、米国株は史上最高値を連日更新、レストラン紹介コーナーは自粛中、コロナ禍中の恋愛戦略、他

// 週刊金融日記
// 2020年8月30日 第435号
// 安倍首相辞任と5分でわかるアベノミクス総括
// 米国株は史上最高値を連日更新
// レストラン紹介コーナーは自粛中
// コロナ禍中の恋愛戦略
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 香港は長らく新コロが封じ込められていたのですが、どこかから入ってきた感染者がウイルスを拡散させ、クラスタが連鎖していき、第三波が襲来してしまいました。そして、この1ヶ月ほどレストランやバーなどは18時以降はデリバリーのみという、これまでで一番厳しい対策が取られていたのですが、幸いにして感染は収束しつつあり、昨日から夜のレストランが再開しました。街はいろいろ賑わっていますね。
 9月1日から中国CDCが検査インフラを提供して、希望すれば香港市民全員でも検査できるような体制になるそうです。順調にいけば、再来週ぐらいには、香港はまた新コロ新規感染者がゼロの日々になるかんじゃないか、と思います。

★金曜の夜にレストランを予約しようとしたらすでに全部埋まっていたので、北海道産の高級うにを家で食べました(笑)。

★香港は、昨日の金曜からレストランは夜間も午後9時まで営業できるようなりました。人気レストランはすぐに予約で埋まり、街は賑わっていますね。

 そして、日本は安倍首相が突然の辞任ですね。今週はこの話題を書こうと思います。

★安倍首相がとうとう辞めることになりました。お疲れさまです。

 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

- 実態経済が大打撃を受けているのに日経平均株価がずっと高値の理由は何ですか
- 3ヶ月間のセックス・オナニー禁止のあとに挑んだ最初のアポ
- 地方在住の既婚のアラサーですが恋愛工学を駆使してゴールを決めることができました
- マッチングアプリで出会った女性(地方医大生)に「今度ドライブに行こう」と言われたのに突然ブロックされました
- 転勤先の米子を楽しむ方法をご教授ください

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.安倍首相辞任と5分でわかるアベノミクス総括

 28日金曜日の午後2時過ぎ、まだ東京証券取引所の場中にNHKから安倍首相が辞任する意思を固めたことが速報されました。日経平均株価は一時600円安となりました。その後、会見が行われ、安倍首相は、まず多くの方が亡くなってしまったコロナ禍についていろいろお悔やみの言葉などを語り(スピーチ全体の6割ほど)、北朝鮮問題を中心に安全保障を語り(約1割)、拉致問題やロシアとの平和条約や憲法改正など(約3割)が志半ばなのに健康問題で辞めることを国民におわびしました。

●安倍首相、辞任表明 持病悪化で職務継続困難 国民に「おわび」、コロナ収束半ばで
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020082800671

●首相辞意で東証急落 アベノミクスの行方不透明に
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200828/eca2008281921011-n1.htm

●日銀 大規模緩和策 継続の構え 金融政策決定会合の議論焦点に
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200829/k10012589781000.html

●安倍内閣総理大臣記者会見 令和2年8月28日
https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/statement/2020/0828kaiken.html

 ちょうど、24日に連続在任日数が佐藤栄作元首相を抜いて歴代最長となったところでした。

●安倍首相、連続在任最長に 記録更新の陰で続く病との闘い
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00138/082400015/

 みなさん、もうあまり覚えていないかもしれませんが、安倍長期政権の前は、毎年総理大臣がコロコロ変わるという状態でした。大人気だった小泉首相のあと、2006年9月に安倍首相が継いだのですが、持病が悪化して1年余りで辞任しました。その後、福田首相、麻生首相とやはり1年ずつの短命内閣で、いよいよ政権交代が起きて民主党の鳩山由紀夫首相が誕生したのが2009年9月です。
 しかし、ご存知のように鳩山首相はいろいろアレな人で、景気も悪かったため、すぐに辞めることになり、次は菅直人首相になりました。市民運動家出身の菅首相もアレな人で、不幸なことにこのときに福島で原発事故が起きてしまい、その後、現在までエネルギー政策がおかしくなり、止まった原発を火力発電で補うために日本は莫大なコストを支払うことになりました。菅直人首相の次は、わりとふつうのまともな野田首相になったのですが、民主党が選挙で当然のように負けて、2012年12月に再び安倍首相が返り咲いたわけです。そして、その後、歴代最長の長期政権となりました。
 いろいろな意見はあるかと思いますが、日本に政治的安定、そして、外交的安定をもたらした功績は非常に大きいと思われます。やはり、安倍首相は、いろいろと人を使うのが上手かったんだと思います。自分でやるのではなく、大局を見極め、あとは優秀な人材に仕事を任せました。そして、任期中には、今後の少子高齢化社会を支えることになる消費税増税をなんと二回も成功させました(笑)。
 安倍首相の功績に感謝しつつも、ちょうど首相連続在任期間の日本記録を樹立し、金融政策と財政政策では将来の需要の先食いと将来の税収の前借りなどたくさんやって好景気を演出し、そして、何よりコロナ禍が秋冬にかけて本格化する前で、このちょうどいいタイミングで辞めた、という穿った、意地悪な見方もできないこともありません。結局、人生はタイミングですね。

週刊金融日記 第357号 なぜ東大やスタンフォード大卒の理系は成蹊や学習院の文系学部卒よりバカなのか

 それでは、安倍首相が辞任したことを踏まえて、今後の株式市場や為替市場の動向、そして、日本のコロナ対策がどう変わっていくのか、などについて今週号では書こうかと思います。
 安倍首相の経済対策、通称「アベノミクス」の経緯については、この日経新聞の短い記事によくまとめられています。

●アベノミクス未完 景気回復・株高支える 財政・金融は危機モード継続
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO63200260Y0A820C2EA1000/

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