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週刊金融日記 第227号 世界を変えるということ ―ポケモンGOとUberとAirbnbと恋愛工学の共通点、盆休みで夏枯れ相場へ、鮨屋のカウンターのような白金台のイタリアン、プレSPでの女性からのテスト問題模範解答集、他

// 週刊金融日記
// 2016年8月16日 第227号
// 世界を変えるということ ―ポケモンGOとUberとAirbnbと恋愛工学の共通点
// 盆休みで夏枯れ相場へ
// 鮨屋のカウンターのような白金台のイタリアン
// プレSPでの女性からのテスト問題模範解答集
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 ちょうどお盆休みで、みなさん実家にでも帰って、リオデジャネイロ・オリンピックを楽しんでいるようですね。

●試合前夜、連れ込んだ男とベッドに飛び込んだ結果、ブラジル美人ペア大げんかで息合わず試合は最下位 シンクロ高飛び込みhttp://www.sankei.com/rio2016/news/160816/rio1608160053-n1.html

 そして、人気アイドルグループのSMAPが解散するというニュースがありました。真実は藪の中でしょうが、これまで報道された話をまとめると、次のようです。
 まず、これまでSMAPをずっと育ててきた敏腕マネジャーが、ジャニーズ事務所と対立しました。そして、SMAPを引き連れて独立することを計画し、いったんは全員がその方向で動いたようです。しかし、キムタクがジャニーズ事務所からいいポストを約束され、仲間を裏切り、このクーデターが失敗してしまいます。こうして、敏腕マネジャーが、まずは処刑されます。他のメンバーも、いったんはジャニーズ事務所に戻ることに承諾したようですが、やはり一度壊れた絆は戻らず、とうとうここにきて空中分解、という流れのようです。
 これはテレビで見るドラマよりもはるかにドラマチックな、本当のドラマですね。彼らなら個人でもどれだけでも活躍できるでしょうから、今後はネットなどの世界でも活躍して欲しいと思います。
 しかし、タラレバですが、彼らが5人そろって独立に成功して、YouTubeやニコニコ動画に出演したり、自由にTwitterで発言するようなことになっていたら、日本のネットメディアももっと面白くなっていただろう、と悔やまれます。

●SMAP、ついに事実上の“解散”
http://www.cyzo.com/2016/08/post_29230_entry.html

●木村拓哉、SMAP解散に「だったら4人をクビにして!」
http://news.livedoor.com/article/detail/11896444/

●中居、裏切り木村と「口きくんじゃねーぞ」
http://www.nikkansports.com/entertainment/news/1695567.html

 今週も面白い投稿がいくつも寄せられました。見どころは以下のとおりです。

―プレSPでの女性からのテスト問題模範解答集
―Bランク未満の女が恋愛市場で取るべき戦略
―サウザーからMr.ズラタンさんへの回答
―女性が立てるデートプランのセンスがあまりにない件について
―親会社からの出向者とプロパーとの間の葛藤について
―離婚して養育費を一度も払ってない父が私に会いたがっています

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.世界を変えるということ ―ポケモンGOとUberとAirbnbと恋愛工学の共通点

 先日、所要でオーストラリアのパースに行ってきたのですが、僕がとても感銘を受けたことがみっつあります。オージービーフでも大自然でもカンガルーでもありません。ポケモンGOとUberとAirbnbです。
 パースは鉄鉱石などの資源が豊富で州政府の予算が潤沢なため、市内をグルグルと無料バスが回っているのですが、このバスの中でみんなポケモンGOをやっているのです。お前たち、自分で歩けよ、と思いました(笑)。ポケモンGOは、電車だと速すぎて、距離がカウントされないんですが、頻繁にバス停に止まるバスだと、かなりカウントされるためバスに乗るのはちょっとしたチート技です。鉄鉱石で儲けた金で回しているバスで街をグルグル循環しながら、オージーたちはポケストップをグルグル回して、ポケモンを捕まえているわけですね。

★パースはとても発展しており美しい街でした。

 オーストラリアに行ったのは、じつは大学生のとき以来だったのですが、政府の仕組みとしては、北欧とかカナダにすごく近いと思いました。つまり、非常に経済効率的な政府で、福祉国家だということです。彼らはとにかく労働時間を減らしたい、仕事をしたくないので、効率性を常に優先させて合理的な制度設計をします。そして、失業しても、最初の1年ぐらいは失業保険で海外をぷらぷらして、2年目ぐらいから職探しするぐらいな感じです。それでも、これらの国は、日本より国民一人当たりの所得は上なのです。やはり、効率性というのは、何よりも重要なのです。
 しかし、日本では効率性、合理性というのはどうでもいいことで、それよりも、社会の変化で誰かの仕事を奪われないことが最優先され、政治は利害調整の場となっています。やはり、長年の稲作文化がそうさせたのだと思いますが、このテーマはすでに語られつくされていますね。
 これらの効率的な政府で福祉国家という国々では、新しい技術が出てきて、産業構造が変わり、昔の産業がなくなることをあまり気にしません。ある意味では、経済学の教科書通りの政策運営をしているのですが、それを実現するには、やはり手厚い失業手当が必要なのかもしれません。いずれにしても、政府の行政手続の多くはネットで完結し、既存のタクシー業界やホテル業界を破壊するかもしれないUberやAirbnbなんかもすぐに普及しました。
 UberとAribnbは、日本ではしょぼいので、ぜんぜん話題になりませんが、世界では、新しい市場を作ったすごい企業ということで、この1、2年さんざん英語のメディアでは語られてきました。まだ、ふたつとも上場していませんが、Uberの時価総額は7兆円ほどと言われており、金融日記Weeklyに書いてある日本の会社の時価総額と比較すると、従業員15万人の日産自動車よりも価値がある企業になっていますね。日本ではUberよりも時価総額が大きい会社は、数社もありません。

●グラフで見る自動車業界、時価総額ランキング ウーバーはGM以上
http://forbesjapan.com/articles/detail/10483

●金融日記 Weekly 2016/8/5-8/12
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52088609.html

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