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週刊金融日記 第532号 米国経済はリセッション入りしそうだが懲りずに株を買おうかな、GAFA決算など最も重大な週、百年以上続く広東料理のレストランで鰻を食べてきた、パワー半導体関連企業、他

// 週刊金融日記
// 2022年7月26日 第532号
// 米国経済はリセッション入りしそうだが懲りずに株を買おうかな
// GAFA決算など最も重大な週
// 百年以上続く広東料理のレストランで鰻を食べてきた
// パワー半導体関連企業
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 日本はまたコロナ感染爆発の様相を呈してきました。Twitterを見ていると、コロナ治療に従事している医師たちがザワザワしてきています。台湾や香港や上海などの事例を僕は割と注意深く見ていたのですが、こうやって感染者数が爆発してくると、かなり遅れてから重症者数が増えて、病院が逼迫して、死者がどんどん増えていきます。そして、だいたいの人が感染し終わると、免疫ができて落ち着いていきます。こうやって感染の波を乗り越えていくわけですね。

●【国内感染】新型コロナ 48人死亡 12万6575人感染 (25日18:00)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220725/k10013735571000.html

 コロナ対策については、この程度の死者は気にせず経済を回せとか、もっと感染を抑えるための対策をしろとか、意見が対立しており、Twitterを見ていると、経済回せ派と対策強化派でいつも戦争をしているわけですが(局地戦としてワクチン推進派と反ワクチン派で激しい戦闘を繰り広げています)、そもそも日本は、諸外国と違い、強制力を使って対策してきたわけではなく、あくまでお願いベースです。しかし、人の目を気にする日本人ですから、このお願いがめちゃくちゃよく効くわけです。また、政府が「正式にお願い」しているのに、それを無視して何か問題が発生したら、公務員やサラリーマンの地位が危険に晒されるわけで、学校とかちゃんとした大企業なんかには、こうしたお願いは、法律で強制されているのと変わりません。
 民主主義国家ですから、やはり医療崩壊(=救急病院などが溢れ必要な治療を受けられなくなる状態)ともなれば、ワイドショーなんかが騒ぐので、政治も何もしないというわけにはいかないでしょう。現実的には、コロナ爆発で一回休み、という状況になりそうですね。
 個人でできることといったら、とりあえず、まあ、ワクチンは打ちましょう、と。無料ですしね。ほとんどの人がワクチンを打っていれば、重症になる感染者も減り、医療崩壊が避けやすくなります。香港では、いまはワクチンを3回フル接種していないと、レストランもジムも行けなくなっていて、事実上の強制になっていますね。僕もPfizer-BioNTechのmRNAワクチンであるComirnatyを3発打ちました。Modernaを試したかったのですが、香港はPfizer-BioNTechなんで、芸がないですが、同じやつ3発になりました。

 コロナもまた大変になってきたと思ったら、今度はサル痘です。天然痘と同じく、ブツブツができて、運が悪いと死ぬ病気です。欧州のほうで男性同性愛者の間で感染が広がり、WHOもとうとう緊急事態宣言を出しました。
 かつてのHIVがそうであったように、いまは男性同性愛者の感染がほとんどですけど、男性同性愛者はバイセクシャルが多く、そのうち他の異性愛の人たちにも感染が広がっていくことは目に見えています。日本人の若いお盛んな女性は、かなりの割合でクラミジアなどを持っているのですが、近い将来に、ここにサル痘まで心配しないといけない病気が加わるわけですね。やれやれ。
 早く、コロナワクチンと同じぐらい簡単にサル痘ワクチンを打てるようにしてもらいたいですね。デンマークの製薬会社がすでにワクチンを売っているようで、これは株を買わねば!と思って株価をチェックしたら、すでに爆騰しておりました。こうやって、すでにめちゃくちゃ上がってるやつを買っていくのは、僕は苦手なので静観しております。まだまだ、これからいろんな企業がサル痘ワクチン出したりするんで、ちゃんと関連企業をリサーチすれば、儲けのネタはあるかと思いますが。

●サル痘 国内初確認 できる対策は わかっていること【7/25】
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220725/k10013734561000.html
 
●サル痘ワクチンにEU承認、デンマークのババリアンの天然痘ワクチン
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-07-25/RFKFUZT0AFB401

 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

- なぜ日本のパワー半導体関連企業ではなく○○なのですか
- どうしても子供に勉強してほしくてもやはり「勉強しろ」と言ってはいけないですか
- アラフォー市役所勤務ですが鬱病になりました
- 毎月ブランド物を買い漁る浪費癖のある20代前半のフリーターの彼女に結婚を迫られています
- 巻末に「Cakesインタビュー記事 IT革命と恋愛市場の変相 その6 女の人の男の選び方は常に間違っている」掲載

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.米国経済はリセッション入りしそうだが懲りずに株を買おうかな

 今週のマーケットのコーナーにも書きましたが、今日の夜から重大な決算や経済指標が次々と発表されます。まずは、なんと言ってもGAFAの決算です。なお、GAFAはどちらかという和製英語で、あんまり使いたいくないのですが、Google(いまはAlphabet)、Apple、Facebook(いまはMeta)、Amazonの米国の巨大IT企業のことです。英語だとここにNetflixを加えたFAANGというほうが一般的ですかね。
 コロナバブルを引き起こした非伝統的金融緩和が逆回転し始めて、今年の上半期は相場が崩れて、これが逆金融相場だったわけです。じつはFRBの量的引き締め(QT)自体はまだはじまったばかりなのですが、株式相場は未来を織り込んで価格形成されていくので、こちらはもう織り込まれたかな、というのがコンセンサスです。しかし、景気後退による企業業績の悪化はまだまだこれからではないか、逆業績相場がはじまるんではないか、と市場関係者が警戒しています。これがどうなるかわかってくるのが、今週のGAFAの決算です。
 特に景気に敏感な広告業に依存しているAlphabetの決算が今夜で、市場参加者は戦々恐々としておりますね。Metaのほうが明日です。AppleとAmazonはそんなサプライズはなさそうな感じですが。

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