天文学者、過去20年で最強の磁気嵐を「悪魔」と呼ぶが「それほど怖くない」

天文学者、過去20年で最強の磁気嵐を「悪魔」と呼ぶが「それほど怖くない」


ロシア科学アカデミーシベリア支部太陽地球物理学研究所の上級研究員で、イルクーツク国立大学教授のセルゲイ・ヤゼフ氏は、「この惑星の住民は今回、停電や電子機器の故障もなく、穏やかに生き延びた」と語った。


Ⓒ NASA/Solar Dynamics Observatory via Getty Images


モスクワ、5月14日/タス/
5月10日から12日にかけて地球上で観測された磁気嵐は「悪魔」であり、「彼らが言うほど怖いものではない」。地球の住民は今回、停電や電子機器の故障もなく、この時間を平穏に生き延びた。このような現象の重要性は誇張されていると考えられる。この意見は、ロシア科学アカデミーシベリア支部太陽地球物理学研究所の上級研究員で、イルクーツク国立大学(ISU)教授のセルゲイ・ヤゼフ氏がタス通信に述べたものである。

同氏は、5月9日から5月13日にかけて、天文学者は太陽で8回のフレアを記録したと指摘した。5月10日から高温のプラズマの放出が異なる速度で地球の磁気圏に到達し、長期にわたる磁気嵐を引き起こしたが、月曜日に終息した。同時に、5月11日の夜には、2005年8月以来初めて記録されたG5の最高出力レベルに達した。応用地球物理学研究所(IPG)の宇宙天気観測データによると、5月14日にはさらに2回の強力なフレアが記録された。

「今回の結果を踏まえれば、“悪魔はレッテルを貼られるほど恐ろしいものではない”と言えます。人類はこの20年で最も強力な磁気嵐を冷静に生き延びました。イーロン・マスクはすべての人工衛星が稼働しており、故障していないと発表しました。人災、停電、電子機器の故障の報告も聞かれませんでした。衛星システムによる座標決定の精度が低下した、インターネットが遅くなった、通信やケーブルテレビが機能しなくなったという報告はあったが、それらは概して些細なことでした。私たちは、禁止事項がないことを確認し、健康に留意しました。私たちは休息をとり、落ち着いて仕事をしました」と科学者は語り、磁気嵐が迫っているという報告を受けてもパニックに陥らないよう忠告した。

今回の嵐の特徴についてヤゼフ氏は、磁気嵐の期間や強さなど、コロナ活動が地球の磁気圏に与える影響を科学者はまだ正確に予測できていないと指摘した。


タス通信
2024年5月15日1:05
原文記事


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