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不思議な話3

 当時参加していた、外部研修の課題を同僚と事務所で作成していた時の話です。私は、QCサークルを呼ばれる研修でリーダーになりました。内容はすっかり忘れてしまいましたが、施設内でグループを作り、最終事例発表をするというものでした。

 同僚とほぼ会話もなく、黙々と作業を進めているときに不思議な出来事は起こりました。

 事務所の外には給湯場所があり、カウンターのようになっていて、その前がロビーです。ロビーには自動販売機と、カウンターの前に給茶機があります。その給茶機から、紙コップにお茶を注ぐ音が聞こえてきました。その音が止まると、「ゴクッゴクッ」と、お茶を飲む音が聞こえてきました。作業の手が止まり、同僚と目があいました。時間は20:10でした。消灯時間までは1時間程あり、入所者が降りてきたのかと思いました。事務所には2ヶ所出入り口があり、自然と同僚と私は別々の出入り口から給茶機の方に向かいました。しかし、入所者はいませんでした。エレベーターが2基あるのですが、どちらも1階には止まっていませんでした。同僚と私の2人とも聞いているので、聞き間違いではありません。

 怖かったのですが、課題も仕上げないといけないので、作業に戻りました。作業を再開して10分程が経過したとき、同僚が「嫌なことを思い出しました。」と声をかけてきました。同僚の話しは、給茶機は20:00に止まるようにタイマー設定されているとのことでした。2人で確認しに行くと、お茶も水もでてきませんでした。電源もついていませんでした。       

 その後、静かに事務所に戻りました。途中、入力したデータが消えるなどの災難にあい、その後に搬送された入所者の吐瀉物を病院に届けるよう頼まれるなどしていたため、作業が終わったのは、深夜1:00となってしまいました。
 
 給茶機の出来事は、その後にもう一度1人の時にも体験しました。時間も同じ頃でした。その時も、入所者かもしれないので確認にいきましたが、誰もいませんでした。そのときは、ご利用者からの苦情の電話対応を1時間程することになるのですが、あのとき程苦情の電話が嬉しかったことはありませんでした。そのご利用者と担当ケアマネからは、丁寧な対応と褒めていただきました。

 2回目の体験以降は同様のことは起きていません。本当になんだったんでしょうね。


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