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【読書 #31】 陸軍中将 樋口季一郎回想録

陸軍中将 樋口季一郎回想録』は、第二次世界大戦時の日本の陸軍中将であり、特にその人道的な行為で知られる樋口季一郎の半生を描いた待望の復刻新版だ。

本書は彼がナチスの迫害から逃れたユダヤ難民を救った功績や、戦後における重要な役割を詳細に記録している。

樋口季一郎は極東のシンドラーと称される人物であり、その人間性と勇気に光を当てるエピソードが数多く収められている。

例えば、彼が命を懸けて救援を行った満州でのエピソードは以下の通りだ。

ユダヤ人たちは極寒の満州で絶望の中にあったが、私たちは彼らのためにできる限りの援助を提供した。その中には老人や子供も多く含まれており、その無償の救済が私の人道主義者としての誇りとなった。

また、戦後の活躍についても以下のように述べている。

ポツダム宣言受託後、北海道侵攻の阻止に尽力したことは、私の軍人としての最大の誇りである。ソ連の進出を食い止め、日本の未来を守るために全力を尽くした。

この回想録は彼の人物像だけでなく、当時の歴史的な背景や戦争の中での人間模様も詳細に描かれていて強い印象を与える。


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