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第五十話【聖夜】(Vol.501-510)

Vol.501
たくさんの拍手に包まれて
幼児さんの出し物が終わった。

終わった後、幼児さんが駆け出した
えっ。と思いきや抱き止めたとは
お母さんだった。

保護者ももちろん
参加している。

普段会えない我が子との対面。
抱き合う2人を見ていると
なんだか胸が熱くなってきた。




Vol.502
幼児さんの出し物が終わると
小学生女子の出し物だ。

今流行りのヒップホップダンス。
みんな衣装を合わせて
隊形を組んで踊っている。

踊りながらの隊形移動も上手だ。

きっと今日のために
たくさん練習をしてきたんだろう。

会場からたくさんの手拍子が湧き起こった。




Vol.503
次の出し物は小学生男子
こちらは岩兄さん脚本・監督の劇だ。

フルーツを求めて旅をする少年の物語
顔をフルーツに塗りたくった少年と
旅をする少年の心温まる?爆笑コメディー

会場は大爆笑。

確かにおもしろすぎる!

だんだんと不安になってきた。
(おいおい!中高生男子諸君よ!)




Vol.504
小学生男子が終わり
爆笑のあとバトンを受け継いだのは
中高生女子だった

キーボードやカスタネット、
リコーダーなどを使っての演奏を披露

笑いではなく
しんみりとクリスマスらしい雰囲気を作ってくれた。

見ている人も
優しい眼差しで彼女たちを見守っている。

みんなほっこりしていた




Vol.505
少し休憩があって、
いよいよ中高生男子の登場である。

正直、どんなモノになっているのか
ストーリーさえわからない。

周りのボルテージも上がっている

“中高生男子は必ず笑わせてくれる“という
絶対エース的な空気が伝わってきた

おいおい大丈夫なのか?

何も知らないボクは焦っていた




Vol.506
中高生男子の出し物が始まった。

出し物は劇だった。

ヤンキーが出てくる
とにはくはちゃめちゃな内容。

そんな中にも
学園であったエピソードが散りばめられている。

職員のモノマネもあり
一本も二本もとられる内容だ。

うまい。

ボクは呆気に取られた。




Vol.507
ボクの中の不安は飛び去った。

観客の中でもボクが一番楽しんでいたのかもしれない。

裏の彼等を知っているからだ。
ここまであまり練習もせずに
というか、
(絶対していたはずだ)

大人が見てないところで頑張る子供たちに
ボクは心を打たれた。




Vol.508
大爆笑と大拍手に包まれて
中高生男子の出し物が終わった。

あっという間の10分間だった。

彼等の底力に驚かされた。

続いては
職員の出し物だ。

(いるのか、、、、、)と思いつつ
前に出て披露する。

職員は合奏。
定番らしい。
そういえば、我々は保育士。

ピアノが弾ける前提だ。




Vol.509
何を隠そう。
ボクはピアノは弾けない。

残念保育士

ついでに、楽譜も指で辿らないと読めない
そんな保育士だ。
(それでも保育士になれた)

なので、担当は打楽器。

鈴をシャンシャンするアレだ。




Vol.510
日々多用な職員は
みんな集まって練習する時間はない。

そんな時間があれば
進めたい仕事もある。
というのが本音だろう。

けれど、
やっぱり何か形にしたいってことで
数回の練習会を設けていた。

全員が集まることはできないが、
それでもなんとかしようと
集まってはいた。

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