ライター向け写真撮影メモ〜インタビューカットその1「座る場所について」

まずは、インタビューカットの撮り方について、僕が気をつけていることを書いていきます。

インタビューカットで一番重要なのは、「座る場所」です。インタビューの場所としては会議室などが一般的かと思いますので、会議室という前提で進めます。

まず、インタビューイ(インタビューされる人)の座る場所ですが、背景がシンプルになるところを選びます。窓がある部屋なら、窓がない壁を背中にするという感じです。

そして、左右を広くとるために中央付近に座ってもらいます。左右にある椅子などはどかしておきましょう。

次に、インタビュアー(インタビューする人)はインタビューイの真正面に座ってもらいます。インタビュアーが複数いる場合(ライターと編集者、クライアントがいっぱいいるとか)の場合は、メインの人が真正面です。

モデルさんの撮影と違い、インタビュー中に「右向いてください」などと指示は出せません。なので、カメラマンが動いて左右振りの写真を撮る必要があります。

仮に、インタビュアーが斜め前に座ったとすると、反対側から撮影すると顔がほとんど見えない写真になります。その結果、同じ方向ばかり向いている写真になりがちです。これでは、記事で使う写真を選ぶときバリエーションがなくてつまらなくなってしまいます。

もうひとつ、真正面に座ってもらう理由があります。それは「目線」です。インタビューイの目線が正面を向いているほうが絵になります。インタビュアーが斜め前にいると、顔の向きはもちろん、目線も横になりがち。いくら顔の角度を変えて写真を撮っても、目線が常に横を向いていてはあまりいい写真になりません。

インタビューカットは、まず「座る場所」から。最低でもインタビューイとインタビュアーが真正面の関係になるようにするのが基本です。

インタビューでは、基本的にカメラマンが座る場所を決めるはずですが、いきなりインタビューイの斜め前に座って話し出すライターや編集者もいるかもしれません。そんなときは、「あ、こちらに座っていただけますか?」と言って、ちゃんと正しい位置に座ってもらいましょう。


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