ライター向け写真撮影メモ〜インタビューカットその4「後ろや横の壁にバウンス」
天井バウンスは、ストロボを天井に向けて発光する撮影方法。それなりに映りますが、それなりです。
カメラとクリップオンストロボしかない場合に、もう少し雰囲気のある写真を撮りたいというときは、「壁バウンス」をしてみましょう。
これは文字通り、壁に向かってストロボを発光する方法。天井バウンスよりも、光の向きが限定され、立体感のある写真になります。
例えば、ストロボのヘッドを自分の背面の壁のやや上に向けて撮影してみます。すると、壁により光が拡散され、反射したストロボ光は広範囲に前面を明るく照らしてくれます。被写体の正面から光が当たるため、アイキャッチも入ります。
横の壁にバウンスをすることもあります。この場合は、ストロボ光が被写体の横から入ってきます。そうすると、立体感のある陰影が生まれます。斜め上や斜め後ろなどいろいろ角度を変えると、さまざまな描写が得られます。
カメラにクリップオンストロボを付けた状態で撮影する場合は、この壁バウンスを有効に使うといいでしょう。
ただし、壁バウンスにも弱点があります。
●壁や天井が白くないと使えない
壁や天井に色が付いていると色かぶりしてしまいます。
●そもそも壁や天井がないところでは使えない
広い会議室など、被写体の近くに壁や天井がない場合は使えません。
●自分が移動するとストロボ光の位置も変わってしまう
右振り、左振りというように、自分が動いて撮影すると、被写体とストロボの位置が変わってしまい、その都度ストロボの角度を変えなければなりません。これでは撮影のリズムが狂ってしまいます。
●背景が暗くなりがち
ストロボ光の角度によっては、被写体の後ろ側に光が届かず、暗くなってしまうことも。そういう雰囲気の写真ならいいのですが、背景も明るくしたいという場合は、後方への壁バウンスか天井バウンスしか選べなくなります。
天井バウンスよりはかなりいい写真になるでしょう。それでも、写真自体の点数は50点くらいでしょうか。
「おい。お前さっきから偉そうなこと言ってるけど、お前の撮った写真全然載せてないじゃないか」
ええ、そうなんです。作例を載せたいところなんですが、インタビューカットは僕が無断でここに貼り付けるわけにはいかないんです。メディアおよび被写体の方々に許可を取らないとならないので。ご了承ください。
ということで、次回からはちょっとプロっぽい撮り方について解説します。正直、ちょっとした機材があればかなりインタビューカットのクオリティを上げることができますよ。
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