見出し画像

#007_【書評】なぜ、あなたの仕事は終わらないのか

元マイクロソフトの中島聡さん著の、「時間術の本」。

この本に書かれていることは、
「時間を有効活用し、好きなことで生きていく」
為にどうしたらよいか、ということ。

1.問題提起と解決方法
2.学び
3.感想

1.問題提起と解決方法
この本における問題提起は非常に身にしみるものだった。それが以下。

「ラストスパート志向」が諸悪の根源

まさに自分がそうだと思った。
・締め切り直前気合で乗り切る
・見積もりが甘く遅延することがある
・スケジュール調整が直前
耳が痛かった。

詳細は割愛するが、見に覚えのある人も多いと思う。
細かい解決法が順を追って説明されており、すぐにでも実践できそうな内容が多く書かれている。また、その解決法に至る思考、なぜその解決法が正しいのかについてもわかりやすく論じられており、解釈がしやすく体に馴染む。

その中で、最も重要視していたことが

「締め切りは絶対に守るもの」と考える

ということ。おいおい、普通のことやんけ、当たり前やがな、と思う。
でも、当たり前だと思っていても絶対に遵守し続けられる人は100人に1人だと言う。

じゃあ、これを成し遂げるためにどうするか。
それが、この本で多く語られる「ロケットスタート術」。
具体的に言うと、

①スケジュール割り出しのために締め切りまでの工数の2割を割く
②その2割工数をロケットスタート期間とし8割完成まで持っていく
③8割に至らなかった場合「危機的状況」と捉えスケジュールを見直す

というもの。

①スケジュール割り出しのために締め切りまでの工数の2割を割く
書かれている通りで、「1週間でできそう」「1ヶ月でできそう」ではなく、まずは取り掛かることで正確に見積もる、という話。

②その2割工数をロケットスタート期間とし8割完成まで持っていく
2割の工数は、ただ仕事をやるのではなくまずは終わらせるつもりで取り組むということ。考えてから手を動かすのではなく、手を動かしながら考える。崖から飛び降りながら飛行機を組み立てるということ。
大切なことは、「全力で仕事と向き合う」ではなく、「仕事の完成度を高める」であることだと語られている。

③8割に至らなかった場合「危機的状況」と捉えスケジュールを見直す
スケジュールの調整は早ければ早いほどよい。
とにかく余裕を持つということ。
著者は「時間に余裕があるときにこそ全力疾走で仕事し、締め切りが近づいたら流す」と語っている。

多くは本著を見ていただければと思うが、
上記を見て「そんなこと無理だろ」「今からそんなやり方には変えられない」などの意見が出ることをしっかり意識した上で、こういう人だったらこうしたら、などきちんと提示してくれている。
上記を基本理念としながら、時間に余裕を持たせるための術が語られている。

2.学び
ロケットスタート時間術の本質は余裕を持つことであり、高速で次々と仕事を終わらせることではない。
本著でもそう語られているが、一体何のためにそんな余裕を生むのかという点にまで後半はフォーカスしている。
最終的には「好きなことで生きていく」ことの良さについて語られ、時間を掌握することでその夢に近づくことになるという点にも注目。
仕事に対する向き合い方や、集中の仕方など、時間術にとどまらないノウハウが語られている。

3.感想
明日からでも実践できると思えることがたくさん書かれており、今実際にこのブログは始業前に書いていたりもする。

本著から得た学びを実践し、どこまでやれるか試したくなった。
まずは朝早く起きて、しっかりと朝ごはんを食べて仕事をしようと思う。
最後、著者も非常に熱く語っており、私も同様に熱が入ってしまったのだが、とても共感できた一文で締めようと思う。

「こんなことを実現したい、という思いで人が集まると、そこに向かって走り続けられる」


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?