RUN!!カズマール!!13本目~九州合宿・春~

ついに、高校の陸上・駅伝の世界へ足を踏み入れることとなる。

「九州合宿」。
この恐ろしさを15歳のカズマールは目の当たりにする。

高校入学前の春休み。先輩方と一緒に先生の運転するマイクロバスに乗り込み、右も左もわからない状況の中、同級生数名だけが心を開いて話ができる仲間だった。

自身、全国中学校駅伝に出場した中2(熊本県熊本市)と全国の応援に行った中3以来人生3回目の九州上陸。舞台は佐賀県鳥栖市。

鳥栖工業高等学校の学校内にある施設に宿泊した。

朝練・朝5:30とかにスタート。各学校で40~60分ジョグ。
そのあと補強トレーニングなどをした。

本練習は午前練・午後練の2回。
・1000×5~8(久留米市陸上競技場)
・3000+2000+1000(久留米市陸上競技場)
・12000ペース走
・筑後川河川敷集団ジョグ
・鳥栖市内外れの山道ジョグ

概ねこのような練習を繰り返し行う。
集団走では、AチームからDチームぐらいまでに分かれ(どのグループに入るかは任意だったと記憶している)㌔430ぐらいから330ぐらいまで上がる。

途中
「声出していきましょーーーー!!」「おいぃ!!」
「集中していきましょーーーー!!」「うぃぃ!!」
「がんばっていきましょーーー!!」

などと、およそ1分おきに誰かが声を上げるシステム。笑
でもそれは強制でも順番でもないのが面白い。
要は、度胸・積極性・メンタルを鍛えるのだ。
声を一切出さなくても、速ければ良いとも言える。爆

もちろん、体育会系の世界。
先輩への気遣いやマッサージ習慣もここで教わる。
マッサージを先輩にさせて頂くという習わし?があり
先輩が「次いってくださーい」と言うまで同じところをほぐす決まり。

他校の選手も、見るからに速そうな人ばかり。
同級生では箱根や実業団でも活躍した飛松くん(鳥栖工)、木実(九州学院)、尾田・野村・池田(大牟田)などがいた。

この高校入学前の九州合宿では、私自身調子が良かった。
年末年始でど貧血に陥りほんとに走れなかった時期があったものの、
真面目にコツコツ練習してきたおかげで合宿最終日の3000TTでは
9分15秒のPBをマークし、学内同級生の中では1位。

高校生活への希望を胸に、またこういう合宿の世界を最初に知れたことで
「高校の陸上部はホンマ軍隊みたいじゃ」

という自分の中での覚悟を持つことができた。

良い状態で、高校陸上生活は幕を開けていった。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?