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考え方が行動を変える

息子が最近、自主的に野球に取り組んでいる。その姿は、普段辛口である私の心も動かしている。私もなんとかサポートしたいと思い、優先的に週末の練習には付き添うのが当たり前となりつつある。それでも、周りの選手に比べて野球を始めるのが遅かったこともあり、少しずつ成長しつつはあるが、まだまだ公式戦に出れるレベルには至っていない。紅白戦や初心者クラスの親善試合のようなものには出してもらえると、試合自体は楽しいようなので、真剣に戦う公式戦にもしっかりと「戦力」として、出場して欲しい、と思うのは、当然の親心として私にもある。

野球を始めたばかりであれば、やはりどれだけ反復練習を重ねたか、というところが大きいように思う。そのうえで、周りの選手に比べて遅い時期にチームに入団したという事実は変わらない。なので、少しでも試合に出て活躍できるレベル感と現状のレベルとのギャップをいかに効率的に早く埋めていくことを考えながら取り組んでいる。

それが、息子への積極的な質問だったり、野球ノートの取組みだったりしているが、これは他の選手はおそらくというか絶対にやっていないことだ。そういった一つ一つの小さい積み重ねが、いつか身を結ぶと信じて、今できることをコツコツ積み上げている。

私は幸い野球の経験者なので、技術的なことももちろん教えているが、それよりも重視しているのが、先述したような野球だけでなく今後の人生においても財産になるような考え方・生き方の部分だ。

もちろん一筋縄ではいかないことの方が多いので、親としてもどかしさや物足りなさ、苛立ちなどを覚えることはたくさんあり、どうしても厳しくなってしまうこともあるが、しっかりとついてきてくれる息子には感謝したい。思わぬ形だが、野球を通じて息子との絆も深まったと感じることもある。

そんな姿を見てかどうかは分からないが、チームの監督やコーチも息子を気にかけてくれて、以前よりも直接指導してくれるケースが増えた。それをまた持ち帰って、ノートに書き、それを克服するために反復練習を繰り返す。

そうしているうちに、息子は壁当てや素振りなど自主的に練習を行うようになった。これも自分の頭で考えて行っているということが、息子にとって大きな革命である。以前は、質問しても決まって「分からない」と答えていたが、今は、言葉足らずだったりするが、確認していくと、答えは出るようになった。

息子は親の私のひいき目でみたとしても、お世辞にもすごい素質があったり、野球センスがあったりするわけでは決してない。だからこそ、周りのサポートというのは不可欠であり、その周りを動かしつつあるというのは、いい兆候だ。よく結果を変えるときに、「行動」を変えないと意味がない、と言われる。もちろん、行動を変える必要はあるが、行動そのものにアプローチしてもうまくいかないことが多い。アプローチすべきは、行動の前にある思考、つまり「考え方」である。

息子は明らかに以前と考え方が変わった。そのことによって、自然と行動を変えることができている。今後も正しい行動ができるための考え方ができるように、全力でサポートしていくと誓った暑い7月の週末であった。

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