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JOYとエビデンス

EBM(Evidence Based Medicine)として、科学的根拠のしっかりした医療が大切!という議論がしばらく前から行われてきました。それは、根拠のない迷信のようなものを信じて命を落としたりする、という悲惨なことがなくなるようにしたいという思いからでした。しかし一方では、あまりにも科学と数字が強調されることが多くなって、人々の気持ちに寄り添うことの大切さが希薄になってきたために、NBM(Narative Based Medicine)が強調されるようになりました。これは患者やその周りの人たちの個人的状況や想いを大切に取り扱う医療です。これは専門家でない人の自己決定権といった難しい議論も関わってくるので、なかなか単純ではありえないテーマです。

要するに、この立場は二つとも大切だし、統合していくことが必要であるということ。そして、科学的とはどういうことなのか、という意味を吟味していくことが今課題になっていると思います。
この問題は、どのように生きていくかという哲学的な問題を含んでくるので、尊厳死なども含め、医療倫理学という分野で議論されてきました。

教育に関しても同じことが言えるのではないでしょうか?
つまり根拠に基づいた教育の必要性。根性論とか感情ではなく確実に理解が深まる成果が上がるやり方(例えばフィンランド式教育?遊びの要素をより入れるとか、モチベーションを高める導入の仕方とか)の大切さをEBEと呼びましょうか。それに対してNBEは、ナラティブという個人差に着目したその人らしいやり方に特化するということになります。これは、皆と同じ課題が出たり、皆と同じスケジュールで課題提出が求められたりする既存の学校では到底無理ということになります。

Tuuliでは科学的方法論と個人差に寄り添った教育をどのように統合していけるかの試行錯誤をしています。皆様からの事例をぜひお聞かせください、ご一緒に考えて行きませんか?うまく行ってる方は、直感的に進められていて、ご自身では理由はわからないことが多いと思います。お話をしているうちに見えてくることが多いので、ぜひシェアーをお願いします。

1月12日夜8時から、フィンランド在住でずっと日本人にフィンランドの実際を紹介してこられたヒルトゥネン久美子さんのお話があります。Zoomで無料です。
Tuuli(フィンランド語で風)のポリシーなどがお分かりいただけると思いますのでアクセスしてみてください。時間の都合がつきにくい方はTuuliでアーカーブするので、ホームページかFacebookでご確認ください。


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