DIYで防音室を作ってみた(3.壁の構造)

さて、今回の設計コンセプト「一人で組める軽量設計」を目指す上で最も重要なポイントとも言えるのが、壁の構造です。

壁および天井の材料構成は、下図のようにしました。

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防音効果のある壁の構造について多くの資料に目を通しましたが、現在の定説として言われているのは、遮音材と吸音材の両方をいかに組み合わせるか、という事のようです。

遮音材は、音を遮蔽する能力は高いものの吸音能力は乏しく、そのまま音を反射させてしまいます。
吸音材は、音を吸って減衰させる効果はあるものの、音を反射させずに透過させてしまうため、単独では遮音効果が得られません。

では、壁の防音効果にとって「遮音」と「吸音」どちらの要素が大事なのかというと、どちらか一方が重要というのではなく、双方の微妙な力関係や、使用する材料同士の相互的な作用によって相乗効果が生まれたり、あるいは全く機能しなかったり。
調べれば調べるほど奥深い分野のように感じます。

この壁材の材料選定については、britishtreeさんのブログ「DIYでギター練習室を作る」において過去に相当研究がなされており、板材+遮音シート+ニードルフェルト+EVAジョイントマットという組み合わせによる防音性について高いポテンシャルが示唆されていたため、今回の設計で参考にさせていただきました。
http://blog.livedoor.jp/britishtree/

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