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フレンチフルコース、いただきました

人生は奢られることの連続である。そんなことはないですね。
ただ、色々と人付き合いがあれば、人に奢ってもらうこともあるでしょう。
まして、非正規雇用で時間を余らす生活をしているとお恵みが増えたりします。

しかし、大きな恵みというものはなかなか巡ってこないもの。
ましてや予約したレストランでフルコースをいただくという巨大な恵みの塊なんて、
そうそうあるものではないです。私はそうです。相手に得がなさすぎるのです。

そういった意味では相手と自分の得の差はかなり大きく、
奢られ慣れてる人と比べてもその差は自慢になるくらい大きいです。
今回はそんな自慢話です。いいでしょ。

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場所は予約制の隠れ家的人気店のため、不鮮明な画像でお届けしています。

嘘です。

行くと分かっているにもかかわらず、スマホの充電をTwitterのやりすぎで消耗してしまい、
駅に着いた頃には10%未満になったのに慌てて撮ったため、
このような画像からスタートしています。

場所は恵比寿駅から徒歩10分程度にあるレストラン ヒロミチ
ミシュラン1つ星の本格フレンチで駅から近く、とても閑静な場所にあります。

「自粛期間中は地元に帰ってのんびりできたよ。こういう時間も大事だね」

今回、ごちそうしていただく知り合いは帰省から戻った直後だった。
仕事ももともと少ないし、実家は都内で帰れてなく、ひたすら店にいた自分とは
異世界の話ではあるが、心を安定させるために離れるのも大事だとは感じた。

話も一段落したころに店に着く。
フレンチレストランではあるが、外には何だか細い竹が植えられている。
本格レストランともなると和のテイストをあえて加えるために細い竹を植えるんですね。おしゃれ。

知り合いが入り口に入り出迎えられる。気持ちは大変フワフワしているが、
余裕を演出するために笑顔で応対を受け入れる。食器とか緊張で割らないか不安だ。

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席について、ドリンクをひとまず注文します。
私はロゼを頼み、知り合いはジンジャーを頼みました。
良いお店のジンジャーは甘口と辛口が頼めるみたいです。知ってましたか?

「お上りさんですか?」

店内の様子を視線で探っている私に知り合いが刺しにかかる。
一応、取材のために周囲を見て記憶してたのだが…。

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まずは前菜。
サクっとした食感に香ばしさが乗ってて、深みがあり、存在感がありました。

続きまして、こちら。

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ウニと紅芋の組み合わせにより、まろやかで優しい味となっています。
ウニの塩味を芋で包むような感じで、さらにジュレで瑞々しさが出ています。

自分の日常にはあり得ない、異次元の料理でした。

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続きましてはパンで、こちら食べ放題となっております。
そうか、食べ放題なら…。
と言って、本当に食べ放題食べるわけにはいかないので、
なんとなく空気を読みながら頼みます。
こちらもまた外側の生地がざっくりしており、中がふわっとしていて、
飽きの来ない仕上がりとなっております。

いよいよ、メインです。

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こちらはフォアグラにダークベリーを添えたものになります。
過去にもフォアグラは食べましたが、ここまで味にメリハリのあるものは初めてでした。
口の中でとろけるようで、噛むと焼き目のついた外側との感触の違いが楽しめて、
濃厚さと軽やかさを感じます。
また、ソースとダークベリーにより濃厚な味に慣れた舌に爽やかさをもたらすことができます。

フルコースというのは調和であり、食材のオーケストラのようなものだと思いました。
決して武器と暴力じゃない。

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こちらはエビを揚げたものになりますが、フライ以外でこのようなものを食べたのは
初めてでしたね…。
エビのやわらかい食感に山菜の野性味のようなものが大変、満足感があります。
しかし、この繊細なバランスは再現ができませんので、とても貴重なメニューです。
というか、普通の料理すらできないし…。

「日常から離れることでいい気分転換になりました」

そういう知人。確かに自分は日ごろは店かバイト先か自室にしかいない生活を
しており、それ以外の風景を見るのはこの日で久しぶりとなる。

知人はこのご時世により実家まで休養を取ることになったが、
自分は行くところもなく、離れたところで生活が維持できなくなるため、
何も変わることはなく、仕事柄、むしろ忙しくなった。

どこか遠くへ行くのも気分転換には有効ですが、こうして身近な場所でありながら、
行くことのない特別な演出が施されている場所に行くのもまた気分転換にいいと思いました。

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最後のメインは和牛のざぶとんです。
椅子に座って、食べるのは初めてです。食べられない座布団も座ってなくて久しいです。

肉といえば、私は500gからがごちそうだみたいな感性をしていますが、
こちらは一口一口、脂の重さがずしっときます。
数多の脂を食してきましたが、大きさに対して重さの密度がトップクラスに高いです。
3口くらいで食べられなくなるような錯覚に陥るような充実感がありますが、
気づくとまた口に運んでいます。

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デザートはアイスです。
こちらも芋を使っており、前菜との食材の使い方の差を感じながら食べるとより楽しめます。

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そして、最後はなんとわたあめです。
とても遊び心を感じますが、すぐに溶けてしまうのではなく、形は崩れず、豊かな甘みがあります。
すぐにべたべたになる縁日の思い出を思い浮かべるとその違いに驚きを感じます。
自分は紅茶を選択し、香りと甘みのハーモニーとともにフルコースを終えました。

丁寧なお見送りをしていただきつつ、お店を後にしました。
いつか自力で行けるようになりたいですが、そんな日は来るのでしょうか…。

読んでいただき、ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。 ところでこの「さぽーと」って何ですかね?神が使う魔法かなんかですかね??良くわかりませんが、これ使う人は人間以上の徳がある人なんでしょうね。