『 初体験・花吹雪･･･ 』#シロクマ文芸部

＊地球という宿命に生まれて

花吹雪をレベルで判断したら･･･
その日に地球を覆った花吹雪は判断レベルを超えた。

☆☆☆☆☆　☆☆☆☆☆　

世界の各地で異常気象が言われ始めてから半世紀。
その年にはあらゆる地域で一斉に、花を咲かせる木が蕾をつけ
開花した。寒暖の差を無視した暴走するかのようなその現象は
専門家でさえ説明できなかった。

地球上のあらゆる大地に突如として林立した樹々は
その生態を無視するスピードで育って蕾をつけた。
花を咲かせる桜を主役とした樹々のすべての蕾がふくらみ
一斉に満開の花を咲かせた。

地球を満開の花々が覆いつくした･･･！！

地上の生き物たちに感傷の間も与えぬままに
大地が小刻みに震えた。

身震いするような大地の震えの感覚は次第に狭まり･･･
やがて震えが収まったかに見えた。

大地の生き物たちに安堵の空気が満ち始めたその時に
突如、静寂は破られたのである･･･

ヴァッ･･･

ヴァックショーーーーーン！！！！！

それは･･･あらゆる想いを包含してきた大地が
感冒の症状に初めて侵されたかのような地球の反射現象･･･

【地球の嚏（クシャミ）】･･･とも言うべき初体験だった。

地球がその身を爆発させたかのような
一瞬の巨大な激震は地上のあらゆる樹々にも及び
全ての満開の花びらは飛び散り花吹雪となって地球を覆い
その姿を白やピンクの踊る惑星のように揺らした･･･！！

なんという美しい光景だろう･･･

白やピンクの花吹雪が舞う景色に覆われた地球･･･！！

大宇宙のとある銀河系のとある太陽系の第三惑星の
たとい一瞬の儚い現象だったにせよ･･･

今、この時くらいは地表で放心したままの
生き物たちの《てんやわんや》なことなんか忘れて
リフレッシュ気分に浸っていいよ？　地球さん。
今までお疲れ様･･･！

花吹雪の地球に幸あれ！！！

【完】

＊この物語はフィクションです。

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「花吹雪」から始まる小説・詩歌・エッセイ。締切は4/21(日)23:59。
＊少しオフザケが過ぎるかもと反省しつつ、、参加させていただきます。😅

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