『風に舞う』【桜回線】④ #毎週ショートショートnote
＊桜の巨木の元で
『 休みなさい･･･』
人間の脳機能を管理保全する目的で
肉体に挿入することが義務付けられた【A Iチップ】だが
中央システムとも繋がるネットワーク管理もされており
その俗称は『桜回線』と呼ばれていた。
個人の感情も心も稼動システムに操られた錯覚。
キミという肉体は目的に応じて用意された
限定期間の【器】にすぎない。
対応のチャンスさえ喪失した人間に逃げ場はない。
だから
こんなところまで逃げ延びてきた
キミの存在は奇跡ともいえる。
お疲れ様。やっとキミも
支配された肉体から離脱することができる。
ゆっくり休むといい･･･
☆☆
それぞれの運命に抗うように
ここに辿り着いた小さな《心》は
根から幹へと登り･･･
蕾となりやがて花を咲かせた。
それぞれの花には
かつて人間だった微かな記憶が残っていたが
満ち足りた《幸せ》の思いが感じるのは
癒やされた過去と 今と未来だけ。
まがい物の【桜回線】などじゃなく
今こそ 本物の花びらの一枚として
羽ばたくがいい･･･！！
【飛翔】🌸
（410字）
＊お題は【桜回線】。【魅力的な台詞ではじまるお話】･･･
『 休みなさい･･･』は【魅力的な台詞】でしょうか？（笑）
参加させていただきます。😊
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