詰将棋のルール

詰将棋はパズルなのにルールがきちんと定まっていない。(詰将棋の本を読むといろいろ表現が本によって異なる。)

それは2つ理由があって、1つは時代によって美意識や出題形式などに変化があるので共通認識が変わってきたということ。

もう1つは持駒ルールと美意識がぶつかり合うところがあって、そこの処を上手に切り分けることが難しい。(筆者は「不可能」だと思っている。)

ここら辺が入門者にとっては混乱しがちな処なのだが、とりあえずは次のような認識でいいのではないかと思う。

基本ルール

将棋のルールの下で,ある局面から,王手の連続で玉を詰みにいたらす手順を求める。

問題提示の補助ルール

玉方(後手)の持ち駒は特に断らない限り「残り駒全部」である。玉方はこの持ち駒を間駒(合駒)に用いる。

解答のための補助ルール

解答は玉がもっとも長い間(手数)生き残れるように逃げた手順を1つ決定し,それを解答する。

もし手数が同じ2つの手順がある場合は、持駒の余らない手順を解答する。

2つとも持駒が余らない場合は、どちらを解答しても良い。

もし最長の手順が駒余りの場合はその手順を解答する。(解答が間違っている場合と、後述する無駄合をしている場合と問題に不備がある場合が考えられます。)

創作のための補助ルール

作意手順以外の攻め方で詰んではいけない。(余詰の禁止
また,持駒が残らないようにする。(手余りの禁止

以上である。

意見が一致しない点

議論になるのは主に2つ。

1つはどこまでを詰将棋として認めるのかということ。つまり「こういう作意は認められるかどうか」ということ。

もう1つは解答審査基準だ。「この答案は○にする?それとも×?」

これについては別エントリーで説明しよう。

参考リンク

正式には次の綿貫規約が現在も生きている。

綿貫規約(via.温故知新)


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