見出し画像

豊洲鮪仲卸3代目小黒宏殿

池袋の風で本鮪(まぐろ)と牡蠣を食べたことのある皆さんには、ぜひ知っていて欲しいので先週水曜日51歳でお亡くなりになられ、本日告別式でお見送りしてきた小黒さんのことを少し書きます。

豊洲の鮪専門仲卸3代目となる小黒食品の小黒さんとの出逢いは、ぼくが西武池袋線で1駅の椎名町駅に住んでいたとき個人的な飲み食いでしょっちゅう行っていた立ち飲み居酒屋『おぐろのまぐろ』の店主志村光太郎さんからのご紹介が始まりです。

それまでの池袋の風で皆さんにご提供していた鮪は、冷凍物ばかりでしたが、実際のところ生の本鮪を皆さんにご提供するには一人前2000円になり、とてもとてもお手頃価格にする事は全くもって無理なことで諦めていたのですが、小黒さんはそんなぼくたちに有り得ないほど安く卸してくれ、それも、最も歩留まりの良い脂の乗った背なかを分けてくれました。 

簡単に鮪の部位を説明すると、背と腹にまず別れ、次に頭の方か尾の方かとなるのですが、頭と尾の近くはよく動く場所なのでスジが多く、そして、腹の真ん中は想像の通り、内臓部分となり、脂は最も多いですが、歩留まりもそれなりとなります。

つまり、誰しもが欲しい部位を小黒さんのご厚意でこの池袋の風に卸して頂くことにより、皆さまには市場価格半額で生の本鮪をご提供出来ていました。

そして、牡蠣については、小黒さんが豊洲で池袋の風の為にわざわざ貝専門仲卸で現金で買い付け、1円も上乗せずに池袋の風に売ってくだいてました。もちろん、何度も何度も「小黒さん、利益取ってください!」とお願いし続けましたが、お人好し過ぎる小黒さんには笑いながら毎回丁重に断られてました。

小黒さんと出逢ってなければ、小黒さんのご厚意が無ければ、都内一レベルのお手頃価格でこのブランド牡蠣も生の本鮪もご提供出来てなかったことは間違いありません。

今後、小黒食品が継続されるかもまださだかではありませんが、続けていかられる限り、ぼくは全力で小黒さんの鮪を本気で売り続けて参りますので、皆さまも池袋の風にご来店の際には、ぜひぜひ生の本鮪刺身ご賞味ください。

皆さんのお力添えをいただきながら、天国にいらっしゃる小黒さんに「あの時の2倍!3倍!鮪が売れるようになりました!」とご報告したいと思います。

これから天国では買い付けも配達も無いですから、偶には池袋の風に遊びに来てくださいね!小黒さん!今まで本当に本当にありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?