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お家のお医者さん

家のお医者さんを行なっています。

"家" も人間の身体と同じように歳をとっていくと
思わぬ原因で機能不全を起こしたり、いろんな部分が老化(劣化)していきます。

例えば、雨漏れが起きたらその原因を探って、解決策を提案します。
わたしの役目は診断まで、実際の工事(手術)は施工会社(外科医)に依頼します。

家の住人がいなくなった家の劣化のスピードは加速します。
空き家になった家の診断とメンテナンス管理も同時に行なっています。

わたし自身、数年前(2019年)に、縁あって築古の空き家を譲り受けることになりました。

築50年以上のその家は、空き家になってまだ日が浅く風化するまでは至っていませんでしたが、そのままでは買い手は見つからないだろうことは、すぐにわかりました。

仕事場から車で1時間ほど離れた海沿いの港町、昔ながらの細い路地にあるその家は、好奇心旺盛なわたしの心をくすぐり、いろんな使い方をイメージすることができて、時間はかかっても楽しみながらセルフリフォームしてあげようと決めました。

自分の仕事柄、どこをどのようにリフォームするか、手を加える部分とそのまま利用部分を検討しながらリフォームしています。

リフォームしながらその地域のことが少しずつわかるようになると、昨今の空き家問題もリアルに身近な問題として、感じるようになります。

この問題は、建物だけではなく、人・経済・コミュニティなどが複雑に絡み合って
社会的に多くの問題を抱えていることがわかります。
もっと大きく捉えれば日本の未来の問題でもあります。

少し硬い話になりましたが、わたしの職能が、少しでも社会の役に立てるのであれば、この仕事を続けていきたいと思っています。


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