掬われる

たまに救われたいと思うことがある。自分ではどうしようもなく、誰かの手を借りたいときやどうにかできるけど触りたくないときなど様々。別に神様を頼りにしているわけではなく、誰でもいいから僕をこの不条理な場所から開放してくれという渇望がそれだ。

例えば人間関係でどうしようもなくぎくしゃくしてやるせないときや、腹を下して便器からいつ立てるかわからない不安なとき、仕事の不安で胸が苦しくて四六時中ざわざわしている今など。メンタルがおかしいと普段考えもしない負の思考が脳を通りこして体さえも支配してしまい、思い通りに動かなくなる。そんな絶望的で雁字搦めな状況こそ救いを求めてしまう。

最近は明日が来なければ不安に飛び込むことも無いという、先送り精神で夜を使い果たしては活力を目減りさせて日々を過ごしている。そんなひどく不安定な夜に出会ったのが卯月コウというVTuber。もともと存在は知っていたが見たこともなかった。たまたまクリックした雑談の切り抜きに後ろ向きのマインドや弱さを肯定してくれる彼の姿があって、僕の虚ろな目にはあまりにも眩しく映った。そこからはコウに縋るような思いで動画を見漁った。精神安定剤のような役割を果たしてくれている。最悪の一歩手前で踏みとどまっていられるのも君の存在があるから。ありがとう卯月コウ。勝手にお礼を言うよ。