そうだ、アフリカに行こう。
はじめまして!吉本興業所属かざみどりというコンビで活動しております古家伸一郎(ふるいえしんいちろう)と申します!
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と思ったそこのあなた!
欲しいわ!!
とは言っておりますが、読んでいただくだけでも構いません。ぜひ最後までお付き合いいただければ嬉しいです。
僕は芸人になる前、大学を卒業して2年間青年海外協力隊としてアフリカのエチオピアという国でボランティアをしていました。今日はなぜボランティアに参加したのか。そのきっかけのお話少しだけ。
時は2012年夏。
長崎大学教育学部管原教授のゼミ室にて、ひとりのボンクラ大学生が教授から腹にパンチをもらう2分前。
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「お疲れ様です、親分。」
僕は1ヶ月ぶりにゼミ室を訪れいつも通りの挨拶で扉を開けた。4年生にもかかわらず1ヶ月以上も音信不通でゼミを休み、そろそろ卒業が危ぶまれる時期だった。そんな時だからこそ僕はいつも通りに扉を開けたのだ。教育学部ということもあり室内には数名の教師の卵達。真面目を絵に描いたような同窓生たちが教員採用試験の勉強やそれぞれの卒業論文に追い込みをかけていた。そんな殺伐とした空気が漂う中、ジャージにピアス姿のボンクラ大学生が入ってきたのだ。
「親分。俺、卒業やばいっすか?」
僕は教授のことを親分と呼んでいた。
「まず、1ヶ月ゼミに顔出さんかった理由ば聞かなんばいね」(1ヶ月ゼミに来なかった理由を言いなさい。)←長崎弁の為()内で翻訳しています。
親分はまだ笑顔だ。
ただ、僕だって馬鹿ではない。この笑顔が怒りに満ちた笑顔であることは当然察しがついている。
「俺は何回も連絡したとばい。メールもしたし、電話もかけたばってんいっちょん返事ばよこさんけんえらい心配したばい。」(お前卒業できると思うなよ?)
ほほう。
僕は認識を改めた。
これは想像以上にプンスカしてやがんな。
「俺ば納得させる理由やなかったら今年はもうゼミに来させんけんね。」(お前は来年も4年生だ!わーっはっはっは!)
やばい...
とてもONE PIECEを1巻から読み返し、そのあと刃牙、はじめの一歩、H2、スラムダンクetc...長編漫画たちを余すことなく楽しんでいたなんて言える雰囲気ではない。
どうしようどうしようどうしよう...
なんとか誤魔化さねば。
古「すんません親分、、ちょっと忙しくて、、、」
親分「ほぉ〜部活も引退したお前がなんが忙しかったとかいな?」
古「それはほら、ねぇ、、色々あるやないですか。。」
親分「大学バスケ部のキャプテンまで務めた男やったら忙しくても時間作って謝罪のひとつぐらい、、」
古「親分、、俺も心臓一つの人間一人なんで。。。」
決まった。
僕の大好きな漫画、ONE PIECEの白ひげことエドワード・ニューゲートが腹心の部下スクアードに腹を刺された時、「いつまでも自分は最強の男ではいられない。悪魔だ怪物だと呼ばれようがどんな人間にも老いはくる。」という意味を込めて放った一言。
心臓一つの人間一人。
なんて深い言葉だ。。
例え世界を破壊する力を持つと言われようが、大学でキャプテンを務めようが、部下に腹を刺される時もあれば、忙しくて謝罪をしにゼミに顔を出せない時も、、
ドスッッ!!
教授の右フックが僕の脇腹をとらえた。
「うっ。。(えええええー!平成だよ?体罰厳しいの知らない?体育科ってなんでもありなの?うえーん。でも暴力には負けないんだからっ!!)」
「親分!!ONE PIECE見てないんすか?心臓一つ人間一人。男ならこの言葉聞いてなんとも思わんのですか?」
ドスッッ!!
今度は左の脇腹に痛みが来る。
先述したことをここで訂正しようと思う。
僕は馬鹿ではない。大馬鹿だったのだ。
もう無理だ。僕は諦めた。
「すみませんでした親分。ペナルティならなんでも受けます。心を入れ替えて卒論もやります。ゼミにもちゃんと顔出します。何卒チャンスをくだせぇ。」
もう謝るしかない。教授の手伝いをたくさんして、ゼミにも出て卒論を頑張るしか僕には卒業の道がないのだ。
「進路ば決めろ。」
「は?」
1ヶ月分のレポート提出、教授の研究調査への帯同、さまざまなペナルティを想像していたがそれのどれとも違う言葉に驚きを隠せなかった。
「このゼミはお前以外みんな進路ば決めとるっさ。みんなそれに向かって勉強しとっさ。やけん古家も次俺のとこに来る時までに進路決めとけ。そしたら今回のことは忘れてやろーかね。」
おいおい。優しいじゃねーか。なかなか生徒思いの教授だ。
そう思ったのも束の間、
「まぁ次のゼミは3日後やけどね」
おいじじい。
ふざけんじゃねぇじじい。
教員採用試験の申し込みはとっくに終わってるし、4年のこんな時期に3日で進路が決められるわけないだろ。それに今更進路決めろって言われても遅ぇんだよ。ロクな企業残ってるわけないだろ。
いや、自業自得だろ。
と思った方。
まったくもってその通り。責任転嫁バカ大学生ここに爆誕。
とにもかくにも条件を飲むしか卒業する術のない僕は
次のゼミ(3日後)までに自分が進路を決める
という契りを交わし、同窓生達の冷ややかな視線を浴びながらゼミ室を後にした。
教育学部に入っておきながら教師になるつもりはまったくなかった僕。次のゼミまで3日しかない。
どうする?
時間がなさすぎる。
3日で進路決まんのか?
とにかくすぐに就活の案内が載ってる掲示板を見に行った。掲示板にはたくさんの募集要項が貼ってある。その中で1枚の青いポスターが僕の目を引いた。
世界も、自分も、変えるシゴト
強烈なインパクトだった。
なんだこれ?
青年海外協力隊?
開発途上国で自分の資格や特技を生かした支援をしてみませんか?
現在秋募集受付中!!
秋募集?まだ間に合う!!
そうだ、アフリカに行こう。
こうして責任転嫁自業自得ボンクラ大学生はアフリカに行くことを決めた。
僕の進路は2分で決まった。
つづく...
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