第6回欠陥住宅調停の内容と反省点(2019年1月分)

弁護士選びにおおよそ2ヶ月時間を裁判所からいただいた。

複数人の弁護士とその間に出会ったが、結果としては依頼することはしなかった。

大きな理由としては、いくつかある。
①契約していた弁護士がそれなりに訴状をしっかり作っていた。
②出会った弁護士のひとりが、本人訴訟で行うことを提案してきた。

この弁護士に出会わなかったら、弁護士探しを長く続けていた可能性がある。
ご高齢の弁護士のこの方の提案に、自分は反論する余地がなかった。
そして、もし、新たに弁護士を探して契約したとしても、その先に再び契約解除という不安が発生する。

自分の目的は何か。
それを明確にすると本人訴訟が、発生するであろう不満の芽を摘むことができたのが、一番の理由だった。

①弁護士を依頼せず、本人訴訟で行うことについて。

原告として理由をあげました。
①ある弁護士と会い、本人訴訟でも可能という提案をされた。
②弁護士探しに時間がかかってしまい、解決させるまで時間がかかってしまう。

裁判所の反応
・本人訴訟で行うことを了承。
・弁護士に任せた方が、調停が行われる平日は会社にいけるのではないか。
・弁護士とは土曜日打ち合わせすれば会社との両立は問題ないはず。


②資料の写真が小さい件

この資料は被告が作ったもので、A4サイズの用紙に35枚という写真を、横5個縦7個配列したボタンのようになっているもの。
原告が完了検査前にNGと感じたところにマスキングテープを貼り付けたものを、どんな内容かも問わず、被告は直すという名目で写真を撮影した資料。

それを、原告にA4用紙に2まいずつ拡大した写真を載せ、どこを撮影したのかという資料も提出してほしいという。
被告が撮影したものだという点を力説したが、却下された。


裁判所の反応
・写真が小さいので、見ることが困難である。

③被告代理人弁護士へ瑕疵一覧表における、瑕疵補修金額の穴埋め指示。

現在、原告側が被害額として記載している瑕疵一覧表の金額について、被告はいくらかかるのかを記載するよう、裁判所は指示。
また、認否について記載がない箇所について、記載するよう裁判所は指示。

該当は下記のとおり。
①既存構造床部分に配管を通すためのALC穴の瑕疵補修金額提出。
②既存コンセントの一部、既存TV配線の一部、電話線の全てを撤去したことについての認否。
③ブレーカーがどこの電源に対応するか不記載の瑕疵補修金額提出。
④発注と異なるキッチンの収納家具形状について、主張を詳細に記載。
⑤キッチンの引き出しカウンターの段差について、瑕疵補修金額提出。
⑥アンダーシンクではないことについて、瑕疵補修金額提出。
⑦シンク用のふたがないことについて、瑕疵補修金額提出。
⑧キッチン背面の壁面に設置の2本棚柱の施工不良
⑨巾木がないことについての瑕疵補修金額提出。
⑩エアコン外壁ホース穴のパテが施工不良の瑕疵補修金額提出。
⑪リビング西側壁。クロス未施工についての瑕疵補修金額提出。
⑫北側棚のスイッチのホタルスイッチがついていない部分について、主張を詳細に記載。 ⑬階段入り口の引き戸の上吊りレールにクロスの貼りの不完全部分について、瑕疵補修金額提出。


④原告側への立証証拠提出。

裁判所からは①の写真をA4に2枚だけにして印刷する資料の他に、下記の証拠を提出するように言われています。

①キッチン配管の不備、配管をクランクさせて迂回させたため勾配不足のおそれに対しての立証証拠。
②食洗機が給水管に接続している件について、工事説明書等の提出。
③照明が逆さまに取り付けられている件について、工事説明書等の提出。
④エアコン目隠しルーバーの施工不良について、工事説明書等の提出。
⑤エアコンのコンセントがぶらさがったままについて、立証証拠。


個人的な反省。

やっぱり、弁護士は必要だったかも・・・と感じたことは感じた。
しかし、写真の拡大など、結局のところ弁護士がいたとしても作業するのは原告になる。
これらの証拠集めも・・・実際のところは原告が集める。

弁護士は準備書面と証拠説明書を書いてくれる。
でも、その準備書面と証拠説明書の中身を原告が説明しなくてはならないし、必要な資料なのかどうかという打ち合わせも必要となる。

作業量と時間はかかる。
でも、やはり専門家は専門家だ。
正直な準備書面を書くべきか、白黒ついていないグレーな準備書面を書くかは経験に勝るものはないだろう。

そう・・・何が大変だったか。
資料を作りながら、本人訴訟についての知識と欠陥裁判判例を頭に入れなくてはいけないのが一番つらいものでした。

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